戸倉町

戸倉町 (とぐらまち)

戸倉町は、かつて長野県埴科郡に存在した町です。2003年9月1日、更埴市、更級郡上山田町との合併により千曲市となり、その歴史に幕を閉じました。

地理

戸倉町は、長野県の北信地方に位置し、町の中心部を千曲川が流れていました。この地理的な特性が、町の発展に大きな影響を与えてきました。

隣接していた自治体

合併前には、以下の自治体と隣接していました。

更埴市
更級郡上山田町
埴科郡坂城[[町]]
東筑摩郡麻績村、坂井村

歴史

戸倉町の歴史は、江戸時代の宿場町としての発展に始まり、大正時代以降は戸倉上山田温泉を中心とした温泉町として栄えました。近年では、近隣の長野市や上田市への通勤圏として、人口増加の傾向が見られました。

戸倉村から戸倉町へ

1881年（明治14年）1月28日：下戸倉村が改称し、戸倉村が誕生しました。
1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行により、戸倉村が単独で自治体として成立しました。
1940年（昭和15年）4月17日：戸倉村が町制を施行し、戸倉町となりました。

合併と変遷

1955年（昭和30年）4月1日：更級郡更級村と合併し、新たな戸倉町が発足しました。
1955年（昭和30年）7月1日：五加村の一部（上徳間村・内川・千本柳・小船山）を編入し、戸倉町の領域が広がりました。五加村の残りの部分は埴生町に編入されました。
1992年（平成4年）10月2日：町立さらしなの里歴史資料館が開館し、地域の歴史と文化を伝える施設として活用されました。
2003年（平成15年）9月1日：更埴市、上山田町と合併し、千曲市が誕生。戸倉町は廃止されました。

地名の由来

戸倉という地名は、鏡台山の山陰にある倉科村に対し、山陽に位置することから「外倉科」と呼ばれていたものが、後に「外倉」となり、さらに「戸倉」へと変化したとされています。また、鎌倉時代または室町時代に「土倉」という金融業者の倉があったことが由来とする説もあります。

経済

産業

戸倉町の主な産業は農業でした。『大日本篤農家名鑑』には、多くの篤農家の名前が記録されています。具体的には、小出熊次郎、岡本藤次郎、瀧澤勝、瀧澤民治、乃木博、永井寅重、柳澤専次郎、宮本十良右衛門、小出九右衛門、宮本兼助、瀧澤延太郎、坂井量之助、高野覚治、中村留三郎、高野育太郎、山崎菊次郎、柳澤立志郎、柳澤喜市、柳澤義美、中村周平、瀧澤菅四郎などが知られています。

商工業

商工業においては、坂井たか、宮本又五郎が酒商として、大瀧留五郎、宮本嘉助が醤油醸造業を営んでいました。また、松根屋商店は呉服太物商として地域経済を支えていました。

教育

戸倉町には、以下の教育機関がありました。

戸倉上山田組合立戸倉上山田中学校
戸倉町立五加小学校
戸倉町立更級小学校
戸倉町立戸倉小学校

交通

鉄道路線

しなの鉄道
しなの鉄道線：戸倉駅

道路

一般国道
国道18号
主要地方道
長野県道55号大町麻績インター千曲線
長野県道77号長野上田線
一般県道
長野県道338号内川姨捨停車場線
長野県道498号聖高原千曲線

参考文献

大日本篤農家名鑑編纂所編『大日本篤農家名鑑』大日本篤農家名鑑編纂所、1910年。
商工興信合資会社編『商工興信録 本州中部地方』商工興信合資会社、1919年。
年表戸倉町の今昔　戸倉町教育委員会　昭和49年3月30日。

関連項目

長野県の廃止市町村一覧

外部リンク

更埴市・戸倉町・上山田町　一市二町合併協議会

もう一度検索