戸川安宣

戸川安宣（とがわ やすのぶ）は、江戸時代前期の武士であり、備中国庭瀬藩の第3代藩主として知られています。

寛文9年（1669年）、第2代藩主であった父・戸川正安の死去に伴い、家督を継承しました。この時、弟の安成に1500石を分与したため、庭瀬藩の石高は2万1000石となりました。

藩主として、安宣は農政に才能を発揮し、特に六間川の開削工事に尽力しました。これにより、領内の農業生産性の向上に大きく貢献したとされています。しかし、藩主としての在任期間は長くはなく、延宝2年（1674年）12月27日に、27歳という若さでこの世を去りました。

安宣の死後、家督は長男の安風が継承しました。

また、特筆すべき点として、東京創元社の会長を務めた戸川安宣は、この庭瀬藩主・戸川安宣の叔父にあたる戸川安利（帯江戸川家）の子孫にあたります。このように、戸川安宣の一族は、江戸時代から現代に至るまで、様々な分野で活躍しています。

系譜
父：戸川正安（1606年 - 1669年）
母：寺沢広高の娘
正室：有馬康純の娘
継室：溝口重雄の次女
子女：
長男：戸川安風（1671年 - 1679年）
次男：戸川逵冨（1672年 - 1729年）
女子：松平政舎室

戸川安宣は、短い生涯ながらも、藩政に貢献し、その血筋は後世にも影響を与えた人物として、歴史に名を刻んでいます。

もう一度検索