戸田城聖

戸田城聖（とだ じょうせい）

戸田城聖は、1900年2月11日に石川県江沼郡で生まれ、1958年4月2日に亡くなった日本の宗教家、教育者、実業家、数学者である。生まれは北前船の商人の家庭で、七男として育てられた。彼は多くの異なる名前を持ち、最終的に「城聖」を名乗った。生涯にわたり、創価教育学会の理事長（初代）、創価学会の会長（第2代）、法華講の総講頭などの重要な役職を歴任した。

生い立ちと教育

戸田は1902年、家族と共に北海道に移住し、その後厚田尋常小学校に通った。1917年には小学校準教員資格試験に合格し、数回の改名を経て教職に携わる。1920年には開成中学夜間部に入学し、教育と学びに対する意欲を示した。この頃から彼の教育に対する信念が形成され、1928年には日蓮正宗に入信した。

事業の開始

戸田は自身の教育理念を基に、受験指導の学習塾「時習学館」を設立し、受験参考書『推理式指導算術』を出版した。この書籍は大ヒットを記録し、「受験の神様」と称され、彼の教育事業は順調に展開した。1930年には中央大学経済学部に進学し、牧口常三郎の影響を受けながら教育理論の発展に寄与した。

創価教育学会の設立

1943年、戸田は牧口と共に日蓮正宗総本山大石寺の神札受取を拒否したことから、警察に逮捕される。その後、創価教育学会は1946年に創価学会に改称され、戸田は第2代会長に就任する。彼の指導の下、学会は急成長し、多くの会員を獲得した。彼は就任演説で75万世帯の折伏を目標に掲げ、大規模な布教活動を展開したが、その過程で強引な勧誘方法が社会問題化する一面も見られた。

創価学会の発展

戸田の時代には、創価学会は政治活動にも進出し、多くの選挙で学会員を立候補させるなど、組織の拡大を図った。また、彼の下で雑誌『大白蓮華』や機関紙『聖教新聞』が創刊され、宗教だけでなく思想的な影響力をも拡大していった。

突然の死と遺産

1958年に入ると、戸田は大講堂の竣工を指示し、広宣流布に向けた活動を強化していたが、急性心不全で亡くなった。彼の死は多くの信者に衝撃を与え、告別式には12万人が参列した。戸田の教育理論と宗教指導は、創価学会の発展に大きく寄与し、彼の精神は今も多くの信者に受け継がれている。

遺稿・著作

戸田は数多くの著作を残し、その中には『人間革命』や『日蓮大聖人御書十大部講義』シリーズがある。これらの著作は、今なお創価学会の根幹をなす教えとして重要視されている。

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