戸畑共同火力発電所

戸畑共同発電所

戸畑共同発電所（とばたきょうどうかりょくはつでんしょ）は、福岡県北九州市戸畑区にある火力発電施設です。この発電所は九州共同発電株式会社が設立・運営しており、その敷地は大字中原字先の浜46-93に位置しています。戸畑共同発電の設立は、八幡製鐵（現・日本製鉄）と九州電力の共同出資によって実現しました。

設立と運転開始

この発電所は1969年の4月に1号機が運転を開始しました。その後、4号機までの建設が続きましたが、時間の経過と共に老朽化した1号機は廃止され、代わりに新たに5号機が2010年に増設されました。

戸畑共同発電所は、隣接する日本製鉄の九州製鉄所八幡地区から発生する副生ガス、液化天然ガス（LNG）、石炭を利用して発電しています。LNGは北九州のエル・エヌ・ジー基地で気化された後、パイプラインを通じて受け入れられます。発電された電力は主に日本製鉄と九州電力に供給されています。

発電設備

戸畑共同発電所の総発電出力は89.1万kWで、その内訳は以下の通りです。

• - 2号機

- 定格出力：15.6万kW
- 使用燃料：石炭（2004年に重油から転換）、高炉ガス、転炉ガス、コークス炉ガス
- 営業運転開始：1971年6月1日

• - 3号機

- 定格出力：25万kW
- 使用燃料：LNG（1977年に重油から転換）、高炉ガス、転炉ガス、コークス炉ガス
- 営業運転開始：1972年7月1日

• - 4号機

- 定格出力：37.5万kW
- 使用燃料：LNG（1977年に重油から転換）、高炉ガス、転炉ガス、コークス炉ガス
- 営業運転開始：1978年3月1日

• - 5号機

- 定格出力：11万kW
- 使用燃料：石炭、LNG
- 営業運転開始：2010年4月1日

1号機は1989年3月31日に廃止され、運転期間は約20年でした。定格出力は15.6万kWで、主に重油や副生ガスを使用して発電が行われていました。

統合と今後の展望

2024年10月以降は戸畑共同火力株式会社が大分共同火力株式会社と統合され、九州共同発電株式会社として新たに運営が行われることになります。これにより、地域のエネルギー供給の効率化や発電能力の向上が期待されています。

発電所の設立から今日まで、多様な燃料源を活用することで安定した電力供給を実現しており、その運営体系は地域の経済にも寄与しています。今後も持続可能なエネルギー供給を目指した取り組みが求められていくことでしょう。

もう一度検索