戸高雅史

戸高 雅史の登山家としての軌跡

戸高雅史（とだかまさふみ）は、1961年に大分県に生まれた日本の登山家です。彼の登山の道は、単なる趣味から情熱的な探求へと進化しました。高校時代は歴史小説やフォークソングに夢中でしたが、教職を志して福岡教育大学へ進学しました。そこで先輩からの影響を受け、探検部に入部。ケイビングや川下り、そして登山に親しむようになりました。

彼の登山への情熱は、探検部の先輩から勧められた新田次郎の『孤高の人』によってさらに深まります。この作品は、山の厳しさや感動、探求の喜びを彼に教え、クラブ活動だけでは物足りなくなった彼は、社会人山岳会にも参加し、さらなる冒険へと挑戦していきました。

23歳の時、彼は初めての海外遠征としてアンナプルナII峰に挑戦。しかし、雪崩に遭遇し、登頂には至りませんでした。大学院を修了後、高校で数学を教える教師になりましたが、高所登山に専念するために退職を決意します。その後、トレーニング環境を求めて神奈川県湯河原町に移り、自動車工場で働きながら独自に登山のトレーニングを積み重ねていきました。

当初の遠征は大人数での極地法のスタイルでしたが、次第に少人数や単独のアルパインスタイルへとシフトしていきました。彼の登山履歴は数多く、多様性に富んでいます。

主な登山歴

• - 1984年: アンナプルナⅡ峰（7937m） - 雪崩により登頂失敗。
• - 1987年: デナリに挑戦。
• - 1990年8月18日: ナンガ・パルバット（8125m） - ルパール壁シェル・ルートを無酸素で登頂（川崎市教員登山隊）。
• - 1991年夏: ブロード・ピーク（8047m） - 大雪と時間切れで断念（イエティ同人隊）。
• - 1993年7月31日: ガッシャーブルムII峰（8035m） - 無酸素で登頂。
• - 1994年: K2（8611m） - 8360mで敗退。
• - 1995年7月20日: ブロード・ピークをアルパインスタイルで無酸素縦走。北峰～中央峰～主峰を成功。
• - 1995年秋: カンチェンジュンガ無酸素登頂を目指すも、メンバーの凍傷により8400mで断念。
• - 1996年7月29日: K2南壁ククチカ・ピョトロフスキールートを断念し、南東稜に転進し無酸素登頂を果たす。
• - 1998年ポストモンスーン期: チョモランマ北壁でのジャパニーズ・クーロワール挑戦を断念し、北壁グレート・クーロワールに転進。

1999年のチョモランマを最後に、高所登山から退くことに決めた戸高雅史は、自然との一体感を重視し、自然体験学校を設立しました。彼の活動は、単なる登山に留まらず、自然豊かな環境での学びの場を提供することに変わっていきました。

外部リンク

• - 戸高雅史＆野外学校FOS
• - 戸高雅史ブログ
• - フェイスブック

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