房総フラワーライン

房総フラワーラインとは

房総フラワーラインは、千葉県房総半島の南部、館山市から南房総市にかけての海岸線沿いを走る、全長約22.9kmの道路の愛称です。具体的には、千葉県道257号南安房公園線、国道410号、千葉県道297号和田丸山線の一部を指します。

1966年（昭和41年）に完成したこの道は、その名の通り、沿道に季節の花々が咲き乱れることで知られています。特に1月から2月にかけての菜の花は有名で、一面を黄色に染める光景は多くの人々を魅了します。その他にも、サザンカ、アジサイ、カンナ、ポピー、マリーゴールドなど、四季折々の花々を楽しむことができます。

ルートの構成

房総フラワーラインは、大きく分けて2つの区間から構成されます。

第1フラワーライン：館山市街地に近い下町交差点から、相浜（あいのはま）交差点までの、千葉県道257号南安房公園線の一部です。このうち、館山市伊戸から相浜までの6.6kmは、「日本の道100選」にも選ばれており、景観の美しさが特に評価されています。毎年1月には、館山若潮マラソンが開催され、多くのランナーがこの道を駆け抜けます。

第2フラワーライン：相浜交差点以東の区間で、国道410号、南房総市道、千葉県道297号和田丸山線を通ります。相浜から南下し、南房総市白浜町根本で国道410号から分岐して市道に入り、野島崎付近の集落を通り、再び国道410号に合流します。その後、内房線が走る千倉方面へ北上し、白子からは県道297号に入り、フラワーライン入口交差点に至ります。

景観と見どころ

房総フラワーラインの魅力は、何と言ってもその景色の美しさです。道路からは太平洋を一望でき、天候によっては伊豆半島や伊豆大島まで見渡すことができます。特に、海岸線沿いを走る区間は、海の青さと空の青さが織りなすコントラストが絶景です。

また、沿道には、観光スポットや飲食店も点在しています。

洲崎神社：館山市の洲崎にある、源頼朝が妻・北条政子の安産を祈願したと伝えられる古社です。
安房神社：吾谷山（あづちやま）の中腹に鎮座する、由緒ある神社です。周辺には、安房自然村や館山野鳥の森などもあります。

ドライブ・ツーリングに最適

房総フラワーラインは、冬でも比較的温暖な気候のため、一年を通してドライブやツーリングを楽しむことができます。週末には多くのライダーたちがこの道を訪れ、海風を感じながら快適な走行を楽しんでいます。

参考資料

小川秀夫、栗栖国安、田宮徹 著「房総フラワーライン」、中村純一 編 編『ニッポン絶景ロード100』枻出版社〈エイムック〉、2016年4月10日、67頁。
中村純一 編 編「房総フラワーライン」『日本の絶景道100選』枻出版社〈エイムック〉、2017年4月10日、67頁。
中村淳一編 編『日本の絶景ロード100』枻出版社、2018年4月20日。
「日本の道100選」研究会 著、国土交通省道路局（監修） 編『日本の道100選〈新版〉』ぎょうせい、2002年6月20日。

関連項目

* フラワーライン - 競輪選手の練習地として使われたことにより競輪史の一部となっている。

房総フラワーラインは、自然の美しさと歴史を感じられる、魅力的な道路です。ドライブやツーリングの際には、ぜひ訪れてみてください。

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