扇大橋

扇大橋（おうぎおおはし）

扇大橋は、荒川放水路に架かる東京都道58号台東川口線（都市計画道路放射11号尾久橋通り）に位置する橋です。この橋は、荒川河口から15.5キロメートルの地点にあります。通常、橋の建設段階では「本木橋梁」という仮称が用いられていました。

橋の概要

この橋は、左岸側に堤内地への取り付け道路の斜路が設けられており、右岸側では隅田川を越える尾久橋に直接接続しています。また、橋の近くには日暮里・舎人ライナーの荒川橋梁が並行して架かっており、両岸にはそれぞれ足立小台駅と扇大橋駅が存在します。さらに、歩道には自転車通行が許可されている区間が設けられていますが、橋本体のアプローチ区間においては自転車の走行は禁止されており、その旨が示された標識が設置されています。

この橋の管理を行っているのは東京都であり、特に防災の観点からも重要な役割を果たす特定緊急輸送道路に指定されています。また、都営バスの路線である里48系統もこの橋を利用しています。具体的には、左岸が足立区扇、右岸が足立区小台となっており、橋名は左岸の地域名に因んでいます。

橋の物理的特性

扇大橋は「1等橋」に分類され、構造形式には3径間連続鋼ゲルバー式桁や連続箱桁橋が用いられています。橋全体の長さは445.4メートルであり、河川区域外のアプローチ区間を含めると625.0メートルになります。幅は26メートル、最大支間長は90メートルで、1974年（昭和49年）に完成しました。

開通の歴史

1974年に竣工した扇大橋は、1975年7月1日に下り線のみで暫定開通し、その後、開通式が行われました。開通式は「扇町の祝賀協賛会」が主催し、一般には正午に開放されました。上り線は1979年に完成し、完全な交通が可能となりました。

周辺地域

橋の周囲は住宅と工業施設が混在するエリアであり、地域の発展が見られます。また、地域の美化や景観向上を目指したスーパー堤防化事業や桜の植樹活動も行なわれています。周辺にはいくつかの公園や学校も点在しており、地域の生活インフラとして重要な役割を果たしています。

周辺施設

• - 荒川江北橋緑地
• - 都立尾久の原公園
• - 扇大橋駅
• - 足立小台駅
• - 熊野前駅
• - 足立区立扇小学校、寺地小学校
• - 首都大学東京荒川キャンパス（健康福祉学部）

加えて、荒川サイクリングロードや複数の路線バスも周囲を走っています。これにより地域の交通利便性が高まっており、住民にとっても重要な橋といえるでしょう。

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