手島郁郎

手島郁郎

手島郁郎（1910年 - 1973年12月25日）は、キリストの幕屋の創始者として知られる人物です。熊本県出身であり、無教会主義の流れを汲むキリスト教系の宗教団体を率いました。手島アブラハム郁郎とも呼ばれます。

生涯

1927年、手島郁郎は熊本バプテスト教会で洗礼を受け、キリスト教信仰に入りました。その後、1932年には内村鑑三の無教会主義の夏期聖書講座に参加し、大きな影響を受けました。翌年の1933年からは、熊本聖書研究会を主宰し、聖書研究の指導者としての道を歩み始めます。

学歴としては、1931年に長崎高等商業学校（現在の長崎大学経済学部の前身）を卒業しています。

1948年、手島郁郎は独立して伝道活動を開始しました。機関紙として「生命の光」を発行し、テレビ放送も活用しながら、その教えを広めました。「神の幕屋」と称する集会を全国各地で開催し、多くの信者を集めました。

イスラエルとの関わり

手島郁郎は、イスラエルとの間に非常に深い関係を持っていました。哲学者マルティン・ブーバーを訪問したこともあり、聖地エルサレムには何度も足を運んでいます。1973年3月には、イスラエル建国25周年を祝うために、400人もの団員を率いてヘルツルの丘を訪問しました。

第三次中東戦争が勃発した際には、「イスラエル救援委員会」を組織し、救援物資を携えてイスラエルへと渡りました。さらに、第四次中東戦争が勃発した際には、手島郁郎が先頭に立って日本全国から3000人規模の人員を集め、イスラエルへの支持を訴えるデモを東京都内で行いました。

これらの活動が評価され、1967年9月の第三次中東戦争における手島郁郎のイスラエル支援活動と、1974年1月に手島郁郎が死去した際に、彼の名前はユダヤ人基金の「黄金の書」に記されました。これは、彼のイスラエルへの貢献と、その功績が永く記憶されることを意味します。

参考文献

徳善義和、今橋朗「よくわかる日本の教派」キリスト新聞社
毛利恒之『恋ひ死なむ』ミルトス、2008年

関連項目

キリストの幕屋
イスラエル
クリスチャン・シオニズム
日ユ同祖論

外部リンク

手島郁郎先生 - 原始福音キリストの幕屋
わが父・手島郁郎について語る手島佑郎、日本キリスト教協議会、1999年11月

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