キリストの幕屋

キリストの幕屋について

概要

キリストの幕屋は日本のキリスト教系新宗教で、正式には「キリスト聖書塾」という宗教法人として認可されています。創始者は手島郁郎で、現在は長原眞がその代表を務めています。信者数は約3000世帯で、その活動は主に熊本県阿蘇市を中心に行われています。特に、13歳の信者を対象にした火渡りや神への祈りなどの儀式を行い、団体内での結婚式も行われています。

歴史

1948年に設立された「キリストの幕屋」は、日本の無教会運動の一環として形作られました。手島は厳格な教義に対する不満から独自の運動を始め、1949年には聖書研究グループに異言や神癒を導入しました。その結果、無教会運動のグループとの亀裂が生じることになります。1950年には信者の間で霊的現象が起こり、「幕屋ペンテコステ」として知られる事件が発生しました。手島は自らの運動が無教会主義に属していると主張しましたが、批判を受けることも多かったです。

1961年には「キリスト聖書塾」として宗教法人に正式登録され、以降、イスラエルとの関係を強化し、キリスト教のユダヤ教的起源を強調する様になりました。手島は弟子たちをイスラエルに留学させ、そこでの学びを重視しました。彼の死後も、指導者たちは更にこの流れを進め、日本国内のユダヤ人指導者と交流を持つなどの活動が続いています。

信仰と活動

「幕屋」は「原始福音」と称して、旧約と新約[[聖書]]からの教えを重んじ、他の教会に対して批判的な姿勢を取ることがあります。手島は、従来の教会の形骸化を問題視し、初代教会のような有機的なつながりを重視しました。現在も全国に信者が広がり、定期的に集会が開かれています。また、機関紙『生命之光』を発行し、広報活動を行い、テレビ放送などもされています。

特徴

活動の中で「幕屋」は、ペンテコステ派やカリスマ運動からの影響を受け、聖霊の働きを強調します。また、ユダヤ教との接近が顕著であり、賛美歌にはユダヤ民謡が用いられたり、ユダヤ教の安息日が祝われるなどの文化的融合が見られます。さらに、日本の伝統的な儀礼や風習を取り入れた成人式のような式典も行っています。

政治的傾向

「幕屋」は日本の伝統を尊重し、国家主義的な立場をとることがあります。機関紙には、日本文化の復興を目指す宣言があり、保守的な価値観を強調しています。日本会議や新しい歴史教科書をつくる会との関連もあることが指摘されています。

分派と社会的評価

「幕屋」から分派したグループも存在し、教団内部での意見の相違から新たな運動が生まれています。また、一般のキリスト教からは異端視されることがあり、特に「原始福音」を重視する姿勢やユダヤ教との親和性から批判されることが少なくありません。ただし、信者の視点から見ると、これらの教えは非常に意味深いとされ、霊性の向上を目指す活動が続けられています。

まとめ

キリストの幕屋は、その独自の信仰体系や活動を通じて、日本のキリスト教界で特異な位置を占めています。ユダヤ教との交流、政治的な立場を含めた多面的な活動は、これからの拡がりと影響力を与える要因となるでしょう。

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