手牌

手牌（テハイ）について

麻雀における手牌とは、各プレイヤーが持っている牌を指します。一般的には「手」や「手の内」とも呼ばれ、対戦中にプレイヤーの戦略の基盤となる非常に重要な要素です。局のスタート時、親には14枚、子には13枚の牌が配られ、親が一枚を打牌した時点から、各プレイヤーは手牌を13枚持つことになります。手牌は他のプレイヤーから見えないように正面に立てて配置し、隠しておく必要があります。

手牌の広義と狭義

手牌という用語には広義と狭義の二つの意味があります。広義の手牌には、プレイヤーが副露した面子や暗槓子、さらに自摸した牌も含まれます。自摸した後、手牌は14枚になり、打牌を行うと再び13枚に戻ります。ただし、槓を行った際には、その都度1枚が増えることもあります。手牌を考慮する際には、和了や聴牌、役などを判断するために、この広義の意味が用いられます。

一方、狭義の手牌では、副露や自摸した牌を含めずにプレイヤーが持っている純粋な手牌だけを指します。この場合、初めは13枚ですが、副露や暗槓が行われるごとに手牌の枚数は減少し、最少では1枚の状態になり、これを「裸単騎（はだかタンキ）」と呼びます。手牌の枚数が変化する要因は主に摸打に関係しており、自摸後に1枚を打つことで手牌の内容が変わります。

手牌の正常なパターン

手牌には通常の状態として、以下の5通りのパターンが存在します。この範囲から外れると、多牌や少牌と見なされ、ルール違反となります。

• - 純手牌13枚（自摸後14枚）、副露・暗槓なし
• - 純手牌10枚（自摸後11枚）、副露・暗槓1組
• - 純手牌7枚（自摸後8枚）、副露・暗槓2組
• - 純手牌4枚（自摸後5枚）、副露・暗槓3組
• - 純手牌1枚（自摸後2枚）、副露・暗槓4組（裸単騎）

理牌と牌姿

手牌を整理して見やすくする行為は「理牌（リーパイ）」と呼ばれます。これは、手牌の解析を助け、和了を達成するためには不可欠です。理牌をしないと、手牌の構成を誤解し、思わぬ失敗を招くことになります。理牌にはプレイヤー同士の視認性も関わるため、特に和了の際には分かりやすく整理しなければなりません。

さらに、「牌姿（はいし）」という用語は、副露や暗槓した牌も含めたプレイヤーの全ての牌の組み合わせを示します。このため、手牌の動きを理解するうえで重要な概念です。

手変わりについて

「手変わり」とは、摸打などの行為によって手牌が変わることを意味します。一般には自摸した後に打牌することで手牌が入れ替わります。また、ポン・チー・カンといった副露も広義には手変わりの一つです。狭義では、聴牌している状態から待ちを変更する行為を指し、これには戦略的な判断が求められます。

戦略的打ち方

麻雀では、自分にとって有利な手変わりは「手を進める」と表現し、逆に不利な手を崩すことを「手を崩す」といいます。特に「回し打ち」は、和了を目指す中で安全牌を選別する戦略として重要です。また、時には得点が少ない場合に不利を避けるために「オリ」や「ベタオリ」を選ぶことも必要です。

このように、手牌は麻雀の勝敗を左右する多大な要因となるため、各プレイヤーはその理解を深めることが求められます。初心者から上級者まで、手牌をしっかり把握することは、麻雀の戦略を構築する上で不可欠です。

もう一度検索