摸打

摸打（モウダ、モウター）

麻雀における摸打（モウダ、モウター）とは、自摸（ツモ）と打牌（だはい）という一連の行為を指します。これは、麻雀をプレイする上で最も基本的な動作であり、ゲームの進行に不可欠な要素です。

自摸（ツモ）

自摸とは、山（壁牌）の所定の位置から牌を1枚引く行為を指します。この時、引いた牌を自摸牌（ツモハイ）と呼びます。自摸は「ツモる」とも表現されます。

原則として、プレイヤーは上家（左側のプレイヤー）が打牌した後、次の牌を自摸します。ただし、上家の打牌に対して、他のプレイヤーがチー・ポン・カン・ロンといった副露を行わなかった場合に限り、次の牌をツモることができます。また、上家の打牌が河底牌となる場合も自摸は行いません。

自摸を行うべき状況で、自摸を拒否したり、辞退したりすることはできません。

打牌（ダハイ）

打牌とは、自摸を行った後、手牌の中から不要な牌を1枚捨てる行為を指します。この時、捨てられた牌を捨て牌と呼びます。打牌は「捨てる」または「切る」とも表現されます。

自摸を行った後は、和了（ホーラ）、槓（カン）、（一部ローカルルールや三人麻雀では花牌や抜きドラを抜く行為も含む）を行う場合を除き、必ず打牌を行わなければなりません。自摸と打牌は一連の行為であり、合わせて摸打と呼ばれます。

打牌された牌は、直後に他のプレイヤーによるチー・ポン・カン・ロンの対象となります。

副露した面子や暗槓子に含まれる牌（晒された牌）を打牌することはできません。

自摸を行った場合以外にも、チー・ポン・カンの後（大明槓の場合も含む）に打牌が必要となります。

摸打に関連する用語

自摸和（ツモホー）

自摸によって和了することを自摸和（ツモホー）といいます。これは「ツモあがり」または略して「ツモ」と呼ばれることが多いです。

門前清自摸和（メンゼンチンツモホー）

門前（メンゼン）の状態、つまり副露をせずに自摸和した場合、門前清自摸和という役（1翻）が成立します。これも「門前ツモ」または略して「ツモ」と呼ばれることが多いです。「リーチ一発ツモ」という場合は、この役を指していることが多いでしょう。

ツモ切りと手出し

自摸してきた牌をそのまま打牌することをツモ切りといいます。一方、自摸してきた牌以外を手牌から打牌することを手出しといいます。ツモ切りか手出しかによって、対戦相手に何らかの情報を与えてしまうことがあります。

また、自摸した牌と同じ牌を手牌から打牌することを空切りといいます。

河（ホー）

打牌によって捨てられた牌が置かれる場所を河（ホー）といいます。各プレイヤーの正面、手牌の奥が河にあたります。

プレイヤーは、捨て牌を表向きにして河に置いていきます。捨てた順番がわかるように、左から右へ整然と並べていくのが一般的です。

他のプレイヤーの捨て牌やその順番から、手牌の状態などを推測することを手牌読みまたは捨て牌読みといいます。

ツモ番（ツモバン）

各プレイヤーが摸打を行う順番のことをツモ番またはツモ順といいます。

通常は反時計回りの順番に自摸を行います。チー・ポン・カンが行われた場合は次のツモ番が変化しますが、いずれにしても最後に打牌したプレイヤーから見て右側のプレイヤーが次の自摸を行います。

一巡（イジュン）

各プレイヤーがそれぞれ1回ずつ摸打することを一巡といいます。

通常は4回の摸打が一巡となりますが、チー・ポン・カンが行われた場合はこの限りではありません。

合わせ打ち（アわせうち）

直前に上家が捨てた牌と同じ牌を打牌することを合わせ打ちといいます。ルール上、この牌について他のプレイヤーがロンを宣言してもチョンボとなるため、安全な捨て牌となります。

先自摸（サキヅモ）

上家が打牌する前に自摸を行ってしまうことを先自摸といいます。上家の打牌に対してポン・カンが行われた場合、摸打の順番が変わるため、他のプレイヤーの自摸する牌を見てしまう可能性があります。したがって、先自摸はルール違反とされています。

まとめ

摸打は麻雀の基本であり、自摸と打牌という2つの行為で構成されます。これらの行為を理解し、適切に行うことが、麻雀を上達するための第一歩となります。

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