持田治也

持田治也（もちだ はるや）は、1965年3月20日生まれの日本の柔道家です。東京都中央区出身で、現役時代は-95kg級の選手として活躍しました。現在は、世田谷学園の教諭として柔道部の顧問を務めています。

生い立ちと柔道との出会い

持田氏は、柔道私塾である講道学舎の創設者、横地治男の孫にあたります。1977年7月1日に講道学舎が竣工した頃から、他の塾生とともに柔道を始めました。弦巻中学校に入学した際には、同校に柔道部がなかったため、5人の有志とともに柔道同好会を発足。その後、野原明体育教諭（現世田谷区スポーツ振興財団理事長）が顧問となり、弦巻中学校柔道部が正式に発足しました。

選手としての活躍

弦巻中学校から世田谷高校（現：世田谷学園）に進学すると、3年生の時には金鷲旗高校柔道大会で、1年後輩となるバルセロナオリンピック71kg級金メダリストの古賀稔彦の兄である古賀元博、そして従兄弟の持田達人とともに活躍し、見事初優勝を成し遂げました。当時、高校柔道界では重量級選手が中心となる団体戦が主流でしたが、軽量級や中量級の選手を中心とした小柄なチームが全国優勝を果たしたことで、大きな話題を呼びました。

1983年には日本大学に進学し、3年生の時には全日本学生[[柔道優勝大会]]で、渋谷恒男、村上修司、持田達人、金野潤らと共に、チームの10年ぶりとなる優勝に貢献。4年生の時には、正力杯全日本学生体重別大会の-95kg級で優勝を果たしました。

1987年には警視庁に入庁し、1988年の東京都選手権大会で3位入賞。全日本選手権大会には、東京都代表として出場しました。

指導者としての手腕

1992年、持田氏は世田谷学園高校の柔道部コーチに就任。チームはその後、高校団体3冠（高校選手権、金鷲旗、インターハイ）を達成しました。1993年には、前任の友野雅義氏から引き継ぎ、世田谷学園高校の柔道部監督に就任。全国大会初采配となった金鷲旗では、圧倒的有利と目されていた東海大相模高校を下し、見事優勝を飾りました。

以降、金鷲旗ではコーチ時代からの5連覇を含む計8回、高校選手権では4回、インターハイでは3回の優勝を果たすなど、数々の全国制覇を成し遂げました。

また、選手育成にも力を注ぎ、重量級世界チャンピオンの棟田康幸選手、アテネ五輪81kg級銀メダリストの泉浩選手、66kg級で五輪2大会連続銅メダルを獲得し、世界選手権3連覇も達成した海老沼匡選手、そしてリオデジャネイロオリンピック73kg級金メダリストの大野将平選手など、多くのトップアスリートを育成しました。

2008年3月には、講道学舎会長・理事長であった横地治男氏の逝去後、財団法人日本柔道育英学会 講道学舎の理事長に就任しました。

講道学舎のその後

2008年以降、講道学舎の生徒は日本学園高校へ進むようになったため、全国大会での実績は減少しました。講道学舎自体も、2015年に閉塾しています。

指導者としての主な戦績

全国高等学校[[柔道選手権大会]] 優勝4回（1994年、1997年、2003年、2006年）
金鷲旗高校柔道大会 優勝7回（1993年-1996年、1998年、2001年、2003年）
全国高等学校総合体育大会[[柔道競技大会]] 優勝3回（1997年、2002年、2004年）

選手としての主な戦績

1982年 - 金鷲旗高校柔道大会 優勝
1985年 - 全日本学生[[柔道優勝大会]] 優勝
1986年 - 正力杯全日本学生[[柔道体重別選手権大会]] -95kg級優勝

持田治也氏は、選手としても指導者としても、日本の柔道界に大きな足跡を残した人物と言えるでしょう。

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