指定区間

指定区間とは？

道路、河川、海上、港湾における『指定区間』とは、それぞれの法律や政令、省令、告示によって管理主体や範囲が明確に定められた区間です。国土交通省をはじめとする関係省庁が、交通インフラの維持管理、安全確保、災害対策などを効果的に行うために、これらの区間を指定しています。

一般国道の指定区間

一般国道の指定区間は、道路法に基づき、国土交通大臣が維持・修繕、災害復旧などの管理を行う区間です。北海道開発局や沖縄総合事務局なども管理に携わります。政令で具体的に指定されており、直轄区間、直轄国道とも呼ばれます。一方、指定区間以外の一般国道（補助国道）は、都道府県または政令指定都市が管理します。

指定区間の選定基準は、以下のとおりです。

高速自動車国道と一体となった全国的な自動車交通網を形成する区間
主要都市を効率的に結ぶ幹線道路区間
* 主要港湾や飛行場と高速道路を結ぶ区間

2022年3月31日現在、一般国道の総延長は約56,144kmのうち、指定区間は約24,147kmを占めています。

河川における指定区間

河川における指定区間は、一般国道とは異なり、国土交通大臣が管理しない区間です。国土交通大臣が管理する区間は「指定区間外」と呼ばれ、一級河川の多くはこの指定区間外に該当します。指定区間は、河川法に基づき、都道府県知事が管理します。一体的管理が不要な区間で、国土交通大臣が管理を委託した区間です。具体的には、高度な技術を要する管理や、地方公共団体の負担軽減を図る必要がある区間などが指定区間外となります。多くの場合、一級河川の上流部が指定区間に該当します。

海上運送における指定区間

海上運送における指定区間は、海上運送法に基づき、船舶以外の交通機関がない、または不便な離島などを結ぶ航路です。住民の日常生活や社会生活に不可欠な船舶輸送を確保するために、関係都道府県知事の意見を聞き、国土交通大臣が指定します。

港湾運送事業における指定区間

港湾運送事業における指定区間は、港湾運送事業法に基づき、国土交通省令で定められた港湾と港湾または場所の間を指します。具体的な範囲は、法令によって詳細に規定されています。

まとめ

このように、指定区間は交通手段によって定義や管理主体が異なり、それぞれの法令に基づいて指定、管理されています。安全で効率的な交通インフラの維持管理には、これらの指定区間制度が重要な役割を果たしていると言えるでしょう。それぞれの交通手段における指定区間の詳細は、国土交通省の関連ウェブサイトで確認できます。

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