指宿市考古博物館

指宿市考古博物館（時遊館COCCOはしむれ）について

指宿市考古博物館は、愛称「時遊館COCCOはしむれ」として親しまれている指宿市立の博物館です。この博物館は、考古学的な研究施設としての役割も担っており、特に橋牟礼川遺跡の発掘調査に深く関わっています。

歴史的背景

1919年、濱田耕作によって縄文土器と弥生土器の間に時代的な差があることが初めて立証されました。また、橋牟礼川遺跡は874年の開聞岳大噴火で埋没した集落跡であり、その歴史的価値から国の史跡に指定されています。博物館は、この遺跡の北側に位置しています。

展示内容

博物館では、橋牟礼川遺跡からの出土品を中心に、様々な展示が行われています。主な展示内容は以下の通りです。

第一展示室: 姶良カルデラの噴火をCGで再現した映像を上映しています。
第二展示室: 旧石器時代から弥生時代にかけての南九州の文化を、発掘された遺物を通して紹介しています。
第三展示室: 古墳時代の生活を実物大のジオラマで再現しています。
第四展示室: 隼人の歴史をアニメーションで解説しています。
歴史劇場: 模型と映像で、橋牟礼川遺跡発見の経緯を紹介しています。

これらの展示を通じて、古代の生活や文化、歴史的な出来事を深く理解することができます。

その他の展示

橋牟礼川遺跡の他に、江戸時代に今和泉を領地としていた薩摩藩今和泉家や、幕末に指宿を物流港として支えた御用商人濵﨑太平次に関する資料も展示されています。

これらの展示は企画展として公開されることがあり、その都度、貴重な資料を見ることができます。

体験学習

博物館では、常設の体験学習プログラムも用意されています。ゴム粘土や滑石を使った勾玉作り、あんぎん編み、絵付け体験、火山の宝石オリビンを使った万華鏡作り、キーホルダー作りなど、様々な体験が可能です。これらの体験を通じて、古代の技術や文化を身近に感じることができます。

企画体験学習と講演会

定期的に、企画体験学習や講演会も開催されています。これらのイベントを通じて、専門家から詳しい話を聞いたり、より深く文化や歴史を学ぶことができます。

はしむれ土曜体験館

考古学に限定せず、幅広い分野の体験学習会が毎月開催されています。博物館学芸員と外郭団体「はしむれ友の会」が協力し、天文観察、植物採集、PETボトルロケット作りなど、様々なテーマで学習できます。

はしむれ日曜講座

地域の歴史や考古学に関する講演会が開催されており、専門家による解説を聞くことができます。また、「指宿発 学びのふるさと講座」では、テーマに沿った市民講座が毎月開催されています。

企画展示

定期的に様々な企画展が開催されています。夏休み期間には、貝殻展「シェルコレ」が開催されるなど、季節に応じた展示も楽しむことができます。

その他

博物館内には売店があり、橋牟礼川関連の書籍、企画展図録、博物館オリジナルグッズなどが販売されています。

利用案内

開館時間: 9:00～17:00（入館は16:30まで）
休館日: 毎週月曜日、毎月第4水曜日（祝日の場合は翌平日）、年末年始
入館料: 大人510円、大学生・高校生410円、小中学生300円。団体割引、障害者割引、年間パスポート、砂蒸し温泉入浴券とのセット券もあります。
アクセス: JR指宿枕崎線指宿駅から徒歩約10分。
駐車場: 普通乗用車50台、大型バス4台以上駐車可能。

博物館周辺には指宿温泉があり、温泉旅館やホテルが立ち並んでいます。砂蒸し温泉の利用券とセットになった博物館の入場券も販売されているため、観光と合わせて楽しむことができます。

指宿市考古博物館は、歴史、文化、体験学習を通して、地域を深く知ることができる魅力的な博物館です。

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