挑戦手合制

挑戦手合制とは

挑戦手合制とは、主に囲碁、将棋、連珠、チェスなどのマインドスポーツにおける選手権で採用される方式の一つです。タイトル保持者（前回優勝者）と挑戦者が対戦し、その勝者が新たなタイトル保持者となるタイトルマッチ・システムを指します。

概要

格闘技のタイトルマッチとは異なり、挑戦手合制では、事前にトーナメントやリーグ戦などを開催し、挑戦者を決定します。また、格闘技では引き分けの場合、現王者の防衛となることが多いですが、挑戦手合制では、あらかじめ定められた回数（例：七番勝負）の対局を行い、どちらかが過半数の勝利を収めるまで対局が続けられます。

挑戦手合制は、主にタイトル戦と呼ばれる公式棋戦で採用される方式です。タイトル戦ではない棋戦では、トーナメントで優勝者を決定することが多く、タイトル戦と区別する意味で「優勝棋戦」という表現があります。ただし、過去には優勝棋戦でありながら挑戦手合制を採用していた例（朝日オープン将棋選手権）も存在します。また、囲碁の地方棋戦である王冠戦と関西棋院第一位決定戦は挑戦手合制で行われています。

挑戦手合制で行われる番勝負において、囲碁界では「棋聖戦挑戦手合七番勝負」のように挑戦手合の語が用いられますが、将棋界では「王将戦七番勝負」のように慣例的に省略されることが多いです。

歴史

日本においては、囲碁・将棋とも、挑戦手合制はタイトル戦の開始とともに始まったと言えます。将棋でもっとも古いタイトル戦である名人戦は1937年に開始されました。囲碁では第1期本因坊戦の六番勝負が1941年に行われました。囲碁においては日本国内の挑戦手合制の棋戦は国内棋戦のみであり、国際棋戦では採用されていません。

世界チェス選手権では、世界チャンピオンが公式化された1886年以降、挑戦手合制（タイトルマッチ）の形でチャンピオンが決定されていました。この制度は国際チェス連盟（FIDE）にも引き継がれ、1948年以降はFIDEが主催するトーナメント戦『Candidates Tournament』により挑戦者を決定していましたが、1998年以降は前年度のチャンピオンを含めたトーナメント方式に変更されています。

関連項目

• - 棋戦 (囲碁)
• - 棋戦 (将棋)
• - 選手権
• - 番勝負
• - 暫定王座
• - スーパー王座

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