摩文仁村

摩文仁村（まぶにそん）とは

摩文仁村は、かつて沖縄県島尻郡に存在した村です。現在の糸満市南東部にあたり、豊かな自然と歴史を持つ地域でした。

歴史

1908年、島嶼町村制の施行により、それまでの摩文仁間切が摩文仁村となりました。村の主な産業は農業で、人々は穏やかな生活を営んでいました。

しかし、第二次世界大戦末期の沖縄戦では、摩文仁は最後の激戦地となり、村は壊滅的な被害を受けました。多くの住民が犠牲となり、その数は村の人口の約半数、約1200人にものぼると言われています。

戦後、村単独での復興は困難と判断され、1946年、隣接する真壁村、喜屋武村と合併し、三和村となりました。これにより、摩文仁村は歴史を閉じました。

その後、三和村は1961年に旧糸満町、高嶺村、兼城村と合併して（新）糸満町となり、さらに1971年には市制が施行され、現在の糸満市に至ります。

地域

摩文仁村には、以下の地域が含まれていました。

伊原（いはら）
大度（おおど）
米須（こめす）
摩文仁（まぶに）
波平（なみひら）：現在は旧兼城村の波平と区別するため、南波平と呼ばれる。

隣接していた自治体

真壁村（現在の糸満市）
喜屋武村（現在の糸満市）
具志頭村（現在の八重瀬町）

現在

現在の糸満市米須地域が、かつての摩文仁村にあたります。

交通

道路

国道331号
沖縄県道7号奥武山米須線（主要地方道）
沖縄県道223号魂魄之塔線

路線バス

82番・玉泉洞糸満線
107番＆108号・南部循環線
いずれも琉球バス交通による運行

教育

糸満市立米須小学校
中学校は、真壁の三和中学校へ通学。

主要施設

摩文仁は沖縄戦の激戦地であったことから、平和を祈念する施設が多く存在します。

沖縄戦跡国定公園（復帰前は政府立公園）：全域が指定
平和祈念公園（摩文仁）
平和祈念堂（1978年完成）
平和祈念資料館（1975年開館、2000年にリニューアル）
国立沖縄戦没者墓苑
平和の礎（いしじ・1995年建立）
ひめゆりの塔（伊原）
ひめゆり平和祈念資料館（1989年開館）
健児の塔（摩文仁）
糸満観光農園（摩文仁）

関連項目

沖縄県の廃止市町村一覧

外部リンク

沖縄県島尻郡摩文仁村 (47B0050012) | 歴史的行政区域データセットβ版 - Geoshapeリポジトリ


摩文仁村は、その歴史と悲劇を後世に伝える重要な場所です。訪れる際には、平和への祈りを忘れずにいたいものです。

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