操江 (砲艦)

操江（そうこう・さうかう）

操江は、日本海軍に所属していた砲艦で、その起源は清国海軍にまで遡ります。元々、清国海軍の砲艦「操江」は何度かの戦闘に参加し、特に日清戦争においてその役割が重要視されました。日清戦争中に捕獲され、日本艦籍に追加されることで、日本海軍の一員となりました。

艦歴

操江は1869年に清国の上海で竣工し、最初は北洋水師に配属されていました。清国海軍としての活動を経て、1894年7月25日に日清戦争の豊島沖海戦で日本海軍によって捕らえられました。この時、操江は貨物船「高陞号」を護衛していた状況でした。その後、艦は1894年9月12日に日本艦籍に編入され、佐世保鎮守府が管理を担うことになりました。

艦は1894年10月14日に警備艦としての役割を果たしつつ、日清戦争中は朝鮮海域の哨戒にも従事しました。また、1898年3月21日には、新たに制定された海軍軍艦及び水雷艇類別標準により、1,000トン未満の艦は二等砲艦と定義され、操江もこの分類に組み込まれました。

その後の操江は1903年5月22日に千島方面での測量任務中に濃霧により根室湾で座礁しますが、同年7月9日に無事浮揚されました。しかし、同年10月26日に除籍され、内務省へ移管された結果、神戸港において兵庫県港務部の検疫船「操江号」として利用されることになりました。

1924年には西宮市の厳本善造が所有となり、「操江丸」として新たに船籍登録されました。驚くことに、1965年まで船籍が残されていたとのことです。

艦長一覧

操江の艦長については、資料を基に幾つかの名前が挙げられています。下記にその任期を示します。

• - 酒井正房 大尉：1896年4月1日 - 11月24日
• - 福井正義 大尉：1896年11月24日 - 1898年5月3日
• - 杉坂虎次郎 少佐：1898年5月3日 - 6月28日
• - 三戸与十郎 少佐：1898年6月28日 - 1899年12月13日
• - 臼井幹蔵 少佐：1901年7月29日 - 10月1日
• - 東郷吉太郎 少佐：1901年10月1日 - 1902年10月6日
• - 稲葉宗太郎 少佐：1902年10月6日 - 1903年2月7日
• - 田中鋭郎 少佐：1903年2月7日 - 8月27日

参考文献

本記事の情報は以下の文献に基づいています。

• - 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』光人社、1993年。
• - 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻、第一法規出版、1995年。
• - 『官報』
• - 海軍有終会『幕末以降帝国軍艦写真と史実』海軍有終会編、1935年。
• - アジア歴史資料センター（公式）

このように、操江は日本海軍にとって重要な艦艇であり、その歴史は非常に興味深いものでした。

もう一度検索