政眞会

政眞会（せいしんかい）について

政眞会は日本の自由民主党の派閥で、1991年に加藤六月の指導の下に設立されました。通称としては加藤派または加藤グループと呼ばれています。設立当初の背景には、党内の権力闘争が影響しており、党内での立ち位置を確立するまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。

1991年の設立経緯

政眞会の設立は、1991年5月に発生した安倍晋太郎の死去が引き金となりました。これにより、加藤は安倍派の主導権を巡って三塚博と激しい対立に突入しました。6月には三塚が派閥の新会長に選ばれると、彼のもとで三塚派が立ち上がりました。安倍派時代からの派閥内の力の流れが変わるとともに、加藤の立場は危うくなりました。

その後、三塚は1991年秋の自由民主党総裁選に出馬する意向を表明しましたが、加藤は派閥の方針に反した行動を繰り返す結果、10月12日には三塚派からの除名処分を受けるに至ります。

新たな派閥の結成

除名された加藤は、同じく三塚派を離脱した議員たちと共に新たに政眞会を結成します。このときのメンバーには、田名部匡省、山岡賢次、吹田愰、古賀一成、倉田寛之、江口一雄などが含まれました。とはいえ、当初の政眞会は人数も限られていたことから、党内での影響力は小さく、党全体の中ではあまり目立つ存在ではありませんでした。

政治情勢の変化と政眞会の動向

1993年には宮澤内閣に対する不信任決議が出され、衆議院は解散を迎えました。この過程で、加藤グループの中から自民党を離党する動きが出始め、特に多くの議員が新生党に加わることとなりました。このような情勢によって、政眞会はさらなる試練を強いられることになります。

政眞会を支える議員たち

政眞会の設立初期、衆議院と参議院からも議員たちが参加しました。衆議院には加藤六月をはじめ、松本十郎、吹田愰、田名部匡省、江口一雄、宮里松正、古賀一成といった7名の議員が名を連ねました。参議院においても、加藤武徳、倉田寛之、山岡賢次、下稲葉耕吉、二木秀夫、木暮山人の6名がメンバーとなっています。

また、政眞会には他にも多くの参加者がいました。加藤紀文や菅原喜重郎は、それぞれの選挙で選ばれた後、政眞会に参加した経緯があります。亀岡偉民もまた、衆議院選挙で当選後に政眞会に関与し、後に他派閥に移るなど、その動きは多様でした。

まとめ

政眞会は、自由民主党内で小規模の派閥ながらも、その設立にあたる背景や、メンバーの動向は日本の政治において重要な意味を持っています。政局の変動に対する適応力や、派閥の脱退・合流の歴史を通して、党内政治がどのように展開されるかを理解するための一助となることでしょう。

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