宮里松正

宮里松正の Biography

宮里 松正（みやざと まつしょう、1927年11月3日 - 2003年10月26日）は、日本の政治家および弁護士として知られる人物であり、特に沖縄における彼の貢献は非常に重要です。彼は衆議院議員を3回務め、その影響力は地域の政治に対して大きなものでした。

初期の生活と教育

宮里は沖縄県で生まれ育ち、日本大学法学部を卒業後、弁護士として活動を開始しました。法曹界でのキャリアを通じて、彼は法律に関する豊富な知識を身に付け、それを政治の舞台で活かすことになります。

政治への道

1971年、彼は琉球政府の第10代行政副主席に就任し、その後1972年には沖縄県副知事としての役割も果たしました。この期間、沖縄の復帰に向けた取り組みの中で、重要な役割を果たしました。しかし、1982年に行われた第12回参議院議員通常選挙では沖縄県選挙区の補欠選挙で落選します。

次の局面で彼の政治キャリアは大きく変わります。1986年、彼は國場幸昌から後継に指名され、第38回衆議院議員総選挙において沖縄県全県区から当選を果たします。この選挙は、自由民主党からの当選であり、彼の政治的足場を確立する重要な瞬間となりました。

国家の政策に影響を与える

1990年には第39回衆議院議員総選挙に再度当選し、そこで第2次海部内閣において沖縄開発政務次官に就任しました。この役職はいわゆる沖縄政策の中心に立つものであり、彼は沖縄の発展のために数々の取り組みを行いました。彼は1991年には加藤グループに参加し、政治的なネットワークを広げました。

その後の1993年にも第40回衆議院議員総選挙において再び当選しますが、1996年には政界を引退し、彼の後継者として嘉数知賢を指名しました。進取の気性を持っていた宮里ですが、彼が政治から退くことで一つの時代が終わりました。

受賞と著作

宮里松正はその生涯を通して多くの業績を残し、1997年には勲二等瑞宝章を受章しました。彼の著作には、沖縄戦で命を落とした友人たちに捧げた『三中学徒隊 沖縄戦で散った学友に捧ぐ鎮魂の詞』（1982年）や、沖縄復帰25年の回想をまとめた『復帰二十五年の回想』（1998年）があります。これらの作品は、彼の思想や沖縄の歴史に対する深い理解を示しており、現在も多くの研究者にとって重要な資料とされています。

家族と最期

宮里には息子の光雄さんがいて、彼もまた那覇市議会議員として活動しています。宮里は、2003年に心不全のため那覇市内の病院で逝去しました。彼の死は沖縄社会において大きな喪失と捉えられ、多くの人々から追悼されました。

参考文献

1. 『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』（衆議院、1990年）

もう一度検索