文京区立誠之小学校

文京区立誠之小学校の概要

文京区立誠之小学校は、東京都文京区西片に位置する公立の小学校です。この学校は1875年に設立され、文京区内では3番目に古い小学校として名を馳せています。当初の名称は「第一大學區第四中學區第十三番公立小學誠之學校」で、後に東京市立誠之小学校に改名されました。学校の創設は、清和源氏の子弟を対象にした上層教育を目的としており、阿部氏がその教育を受け持つ形で始まりました。

この学校名の由来は、儒教の経典「中庸」に由来し、「誠は天の道なり、これを誠にするは人の道なり」という考え方を基にしています。この精神は、現在も学校の校是として引き継がれています。誠之小学校は、福山藩校である誠之館と強い関わりを持ち、開設者である福山藩主阿部正弘と水戸藩主徳川斉昭の命名によるものと言われています。

学校の特徴と教育

誠之小学校は、公立でありながらも多くの有力者の子女が集まる名門校として知られています。学区を超えた越境通学が多く、特に帝大への進学率が非常に高いことでも有名です。この学校には、日本の上流階級の子弟が多く在籍し、選抜試験は行わないにもかかわらず、多数の優秀な学生が集まっています。学校の名声は現在も高く、北区の番町小学校や麹町小学校、青南小学校などとともに「御三家」として称されています。

誠之小学校では、現在英語教育にも力を入れており、1年生から英語の授業が実施されています。また、学力向上フロンティアスクールに指定されるなど、教育の質の向上にも取り組んでいます。校庭は以前はアスファルトで舗装されていましたが、現在は人工芝に改修されています。加えて、かつては校庭にあったエンジュの木は、根を傷めてしまったことから切除され、現在は2本のイチョウの木が残されています。

基本情報とアクセス

• - 住所: 〒113-0024 東京都文京区西片2-14-6
• - 最寄り駅: 都営三田線 白山駅、東京メトロ南北線 東大前駅

校歌

校歌は中村秋香が作詞、小出雷吉が作曲したもので、学校のアイデンティティを表現しています。

主な出身者

この小学校からは多くの著名人が輩出されています。天文学者の小尾信彌、村山定男、医学博士の森田浩一郎、哲学者の中村元、詩人の富永太郎、思想家の平塚らいてう、そして小説家の宮本百合子などが知られています。また、春風亭柳橋や経済界のリーダーである豊田章一郎もこの学校の卒業生です。

誠之小学校は、一貫した教育理念や高い学力を誇る環境で、次世代を担う子どもたちを育成しています。この由緒ある学校は、これからも地域社会に貢献し続けることでしょう。

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