文京洙

文京洙（ムン・ギョンス）のプロフィール

文京洙（ムン・ギョンス、1950年生まれ）は、在日韓国・朝鮮人の二世として日本で生を受け、現在は立命館大学国際関係学部の教授として活動しています。彼は主に韓国の政治史に関する研究を行っており、その知見を基に多くの著作を発表しています。

略歴

東京都に生まれた文京洙は法政大学文学部を卒業後、学士入学制度を利用して中央大学法学部に進みました。さらに法政大学の大学院社会科学研究科で修士課程を修了しています。研究キャリアの初期には国際基督教大学で助手として勤務し、その後立命館大学に教授として迎えられました。また、彼は朝鮮学校の高等学校等就学支援金対象外に対する反対運動「無償化連絡会大阪」にも賛同し、教育に関しても積極的に意見を表明しています。

著作

文京洙はその専門知識を基に数多くの単著や共著、編著を執筆しており、その中には以下のような著作が含まれます。

単著

• - 『ハングル教本――基礎から読解まで』（新幹社, 1992年）
• - 『済州島現代史――公共圏の死滅と再生』（新幹社, 2005年）
• - 『韓国現代史』（岩波書店［岩波新書］, 2005年）
• - 『在日朝鮮人問題の起源』（クレイン, 2007年）
• - 『済州島四・三事件――「島のくに」の死と再生の物語』（平凡社, 2008年）

共著

• - （鄭章淵）『現代韓国への視点』（大月書店, 1990年）

編著

• - 『アジアの人びとを知る本（5）アジアで生きる人びと』（大月書店, 1992年）
• - 『なぜ書きつづけてきたかなぜ沈黙してきたか――済州島四・三事件の記憶と文学』（平凡社, 2001年）

共編著

• - （川瀬俊治）『ろうそくデモを越えて――韓国社会はどこに行くのか』（東方出版, 2009年）
• - （奥田宏司・佐藤誠・原毅彦）『エティック国際関係学』（東信堂, 2011年）

訳書

文京洙は翻訳者としても多くの書籍を手がけており、特に韓国の歴史や文化に関する著作が評価されています。

• - ウィルフレッド・バーチェット『広島 TODAY』（連合出版, 1983年）
• - ジョン・メリル『済州島四・三蜂起』（新幹社, 1988年）
• - ユージン・カメンカ編『社会的理想としての共同体』（未來社, 1991年）
• - 「済民日報」四・三取材班『済州島四・三事件（1）朝鮮解放から四・三前夜まで』（新幹社, 1994年）
• - 徐仲錫『韓国現代史60年』（明石書店, 2008年）

まとめ

文京洙は、自身の専門分野において多くの著作を通じて韓国政治史の理解を深めるために貢献してきました。彼の研究は、在日韓国・朝鮮人問題や韓国の歴史、文化に関する重要な知見を提供しており、多方面からの視点での議論を促すものとなっています。

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