文化芸術懇話会

文化芸術懇話会について

文化芸術懇話会（ぶんかげいじゅつこんわかい）は、自由民主党に所属する若手国会議員有志によって構成される勉強会です。この会の特徴は、芸術家を講師として招き、意見交換を行うことで、その意見を政策に反映させることを狙っています。初代代表は木原稔衆議院議員が務めています。

概要

この懇話会の設立は、2015年に遡ります。その際、九条の会をはじめとする護憲団体に参加する進歩的文化人が多く حضورしていました。しかし、同年には自由民主党内の若手リベラル国会議員27名からなる「過去を学び、分厚い保守政治を目指す会」が立ち上がり、これに対抗する形で文化芸術懇話会は結成されることになりました。上記の若手国会議員たちは、国民投票の意義を理解させるためにも「自民党政権応援団」を増やすことを目的としていました。

2015年5月27日には、木原稔が呼びかけて準備会合が開催され、20名の国会議員が出席しました。また、自由民主党総裁ネット戦略アドバイザーである山本一太の助言も受けながら会の目的が明確化されていきました。正式に会が発足したのは、同年6月25日の自由民主党本部での初回会合です。この会には、加藤勝信や萩生田光一を含む37名の若手国会議員が参加しました。

会の目標は、芸術家との意見交換を通じて「心を打つ政策芸術」を実現するための知恵と力を身につけることにあります。月に一度のペースで会合を行う予定で、参加した議員は安倍晋三内閣を支持する者が多いことも特徴です。

沿革

初回の会合では、安倍晋三総裁に近い議員が多く参加し、時折過激な発言が飛び交いました。一部の議員はマスコミへの圧力をかける必要性について発言し、文化人が経済団体と連携してマスコミに働きかけるべきだという意見も出されました。このような意見に対して反発もあり、翌日の報道では内閣官房長官や幹事長が異議申し立てを行う事態となりました。

さらに、内閣府の加藤や他の若手議員もこの会の目的に賛同の意を示し、国民へのアピール手段や反日的な報道に対する意見を強めていく構えを見せました。こうした中で、会を通じての安倍政権支持が明確になっていったことに気付き始めます。

内外への影響と批判

会合での発言が報道されると、その内容に対して多くの批判が寄せられました。特に、文化芸術懇話会での言論の自由に関する発言は、「国民の信頼を損なうもの」として厳しい視線を浴びました。さらに、その結果として木原稔が役職を辞任する事態も生じました。

この出来事は、文化芸術懇話会の活動が政局に影響を与え、また国会内外への波紋を広げる要因となりました。特定の発言に対する反発が報じられると、それを受けて琉球新報や沖縄タイムスが共同で抗議声明を出す事態にも発展しました。

まとめ

文化芸術懇話会は、政治と文化の交差点に位置する複雑な活動を展開しています。その活動形態や議題は、一見ユニークなものである反面、内外からの批判にもさらされ、国会議員としての立場への影響が懸念される一方、文化的視点を持った政策提言を目的とした重要な試みでもあります。近年の活動についてはその後の報告は少なく、事実上の休眠状態にあるとされていますが、その存在意義や影響は今後も注目されていくでしょう。

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