斉藤滋与史

斉藤滋与史の生涯

斉藤滋与史（さいとう しげよし）は、1918年8月9日に生まれ、2018年同日に逝去した日本の実業家・政治家です。彼は静岡県富士市の名誉市民であり、多岐にわたる公職を歴任しました。富士市の市長、静岡県知事、衆議院議員、そして大昭和製紙社長などを務め、地方および国家の発展に貢献しました。

学歴と職業経歴

静岡県出身の斉藤は、早稲田大学商学部を卒業後、1940年に父親が設立した大昭和製紙に入社しました。会社でのキャリアを着実に築き、1961年には副社長に就任しました。彼の政治家としての活動は、1964年に吉原市の市長に当選したことから始まり、1966年の市町村合併によって初代富士市長に選出されました。

1969年には衆議院議員選挙に自由民主党の公認候補として立候補し、見事トップ当選を果たしました。その後6回連続で当選し、そのうち4回はトップでの当選でした。国土政務次官や労働政務次官を経て、1980年には鈴木善幸内閣で建設大臣に任命され、ここで初の閣僚としての経験を積みました。彼は田中派に属しており、若手議員のグループ「七日会」の会長も務めました。

大昭和製紙での貢献

1982年に大昭和製紙の社長に就任し、経営危機に直面していた同社の再建に力を入れました。しかし、1983年には社長を辞任する決断をしました。その後も政治の道を進み、1986年には静岡県知事選挙に自民党公認で立候補し、見事当選を果たします。

その後の1990年には、他党からの推薦を受けて再選された斉藤は、静岡県の発展にも多大な貢献をしました。在任中には、静岡空港や富士山こどもの国、小笠山総合運動公園の設立に関わり、21世紀に向けた県土の発展に寄与しましたが、1993年には健康上の理由から知事を辞任しました。

趣味と家族

趣味として囲碁、ゴルフ、小唄を楽しんでいた斉藤は、政治家としてだけでなく文化人としても知られていました。彼の家族は実業界や政治の著名人物として知られ、父親の斉藤知一郎は大昭和製紙の創業者であり、兄弟も同社の要職を歴任しています。また、甥には元防衛庁長官の斉藤斗志二がいます。

斉藤滋与史は2018年8月9日、心不全により富士市の病院で亡くなりました。ちょうど100歳の誕生日にあたる日であり、日本の歴史に名を残す偉業を成し遂げた彼の生涯は、多くの人に敬意をもって記憶されています。没後は従三位に進階されました。

栄典

彼は1988年に、勲一等瑞宝章を授与されるなど、公私ともに多くの評価を受けています。

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