斎藤茂吉記念館

齋藤茂吉記念館について

齋藤茂吉記念館は、山形県上山市に位置する、歌人・精神科医として知られる齋藤茂吉の生涯と業績を記念した博物館です。この記念館は、茂吉の遺族からの寄贈品や、大久保傳藏元山形市長の個人コレクションを中心に展示を開始しました。その後も資料の充実を図り、茂吉の作品や生活に関する書画などが公開されています。

記念館の建物は、1968年に開館し、当初は市営で運営されていましたが、1983年に財団法人へと運営が移管されました。開館当初の建物は、建築家・谷口吉郎氏が設計し、表札は安田靫彦氏による揮毫です。また、1989年には茂吉の甥である守谷誠二郎氏からの寄付により、谷口吉生氏が設計を担当した増築工事が行われ、展示スペースが拡大されました。

2003年には、茂吉没後50周年を記念して展示設備の更新や検索装置の設置が行われ、2018年には開館50周年を記念した大規模なリニューアルが完了しました。このリニューアルでは、茂吉が故郷で制作した作品を展示するコーナーの新設や、エレベーターの設置などバリアフリー化も進められました。

記念館が位置する「みゆき公園」は、茂吉の生家がある上山市金瓶の南にあり、明治天皇が東北巡幸の際に立ち寄った場所にちなんでいます。園内には、茂吉が箱根の別荘に設けていた勉強部屋の移築のほか、茂吉、伊藤左千夫、島木赤彦の歌碑や、明治天皇が休憩した環翠亭の復元もみられます。茂吉自身もこの場所を訪れ、作歌に励んだとされています。

沿革

1965年：茂吉の十三回忌を機に、記念館建設の構想が発表。
1965年8月：建設実行委員会が発足し、資金調達と資料収集を開始。
1966年8月：起工式を実施。
1967年11月3日：竣工式を実施。
1968年9月1日：上山市立斎藤茂吉記念館として開館。
1972年8月1日：皇太子、同妃両殿下が視察。
1983年8月1日：財団法人に移管し、斎藤茂吉記念館に改称。
1985年：博物館法に基づく登録が行われる。
1989年8月2日：改修・増築工事が完了し、再オープン。展示規模を大幅に拡充。
2003年：茂吉没後50周年を記念し、展示設備を更新、検索装置を設置。
2018年4月27日：開館50周年を記念したリニューアルオープン。

利用案内

開館時間: 午前9時～午後5時（入館は午後4時45分まで）
休館日:
毎週水曜日（祝日の場合は翌日）
7月第2週の7日間（7月2日～7月8日）
年末年始（12月28日～1月3日）
入館料:
個人：大人600円、学生（高校生・大学生）300円、小人（小学生・中学生）100円
団体：大人500円、学生250円、小人50円（10名以上）

アクセス

JR奥羽本線・かみのやま温泉駅から:
バス：山形方面行（山交バス）で10分、「茂吉記念館前」下車後、徒歩5分
タクシー：約10分
JR奥羽本線・茂吉記念館前駅から：徒歩3分

関連情報

茂吉記念館前駅: 奥羽本線（山形線）の駅で、記念館の最寄駅です。1992年に北上ノ山駅から改称され、記念館が駅名の由来となっています。
斎藤茂吉短歌文学賞: 斎藤茂吉の功績を称え、短歌文学の振興を目的とした文学賞です。

外部リンク

斎藤茂吉記念館

この記念館は、齋藤茂吉の生涯と文学に触れることができる貴重な場所です。彼の作品やゆかりの地を訪れることで、その偉大な足跡をより深く感じることができるでしょう。

もう一度検索