料金別納

料金別納とは

料金別納は、郵便料金の支払い方法の一つで、特に大量の郵便物や荷物を発送する際に便利なサービスです。この制度を利用すると、切手を一枚一枚貼る手間を省くことができ、効率的な発送作業が可能になります。

概要

料金別納は、通常10通以上の郵便物や荷物を同時に差し出す場合に適用されます。この際、郵便物には切手を貼る代わりに、料金を支払った証明として証紙が貼られます。ただし、消印が押されないため、郵便物自体から発送日を特定することはできません。発送日は、料金納付時に発行される領収証書で確認する必要があります。

ゆうパック、レタックス、EMSなどのサービスでは、1通からでも料金別納を利用することができます。これは、大量発送だけでなく、少量の荷物でも便利に利用できることを意味します。

民営化以前は「料金別納郵便」という表示が一般的でしたが、民営化後は郵便物に限ってこの表示が使用され、ゆうパックやゆうメールなどの荷物には「料金別納」と表示されるようになりました。また、ゆうパックの場合、集荷時に切手で支払わなかった場合や、コンビニエンスストアや取扱店で差し出した場合は料金別納として扱われ、料金別納の印が押されることがあります。一方で、郵便局の窓口で現金で支払う場合は、料金別納ではなく、金額分の証紙が貼られます（ゆうゆう窓口設置局の一部では省略されることがあります）。

歴史

料金別納の制度は、1919年（大正8年）4月20日に「切手別納郵便」として開始されました。当初は100通以上の同一内容の郵便物を対象としており、料金の納付は切手のみ受け付けていました。その後、1937年（昭和12年）からは現金による納付も認められるようになりました。これにより、さらに多くの人々がこのサービスを利用しやすくなりました。

利用方法

料金別納を利用する際には、郵便物を郵便ポストに投函することはできません。必ず郵便局の窓口に持ち込む必要があります。また、事前に差出票に必要事項を記載する必要があります。これは、料金を正確に計算し、記録するためです。

郵便物には、切手の代わりに料金別納の表示が必要です。表示形式は決まっており、この表示がないと料金別納として扱われません。ゆうパックのラベルには、一部を除いて「料金別納」の印型が印刷されているため、そのまま利用できます。しかし、印字のないラベルを使用する場合や、集荷またはコンビニエンスストアや取扱店で差し出す場合は、受付局で「○○局/料金別納」の印が押されます。

1991年（平成3年）4月26日からは、郵便物の外部に差出人の氏名と住所を明確に記載することで、差出事業所名を省略できるようになりました。この場合、差出事業所名を確認するには、差出人の住所や氏名から調べる必要があります。これは、個人情報保護の観点からも重要な変更点です。

料金の支払いは、現金、電子マネー、料金分の切手、または郵便料金計器の証紙で行うことができます。ただし、郵便料金計器の証紙で支払う場合は、料金計器承認局または差出承認を受けている郵便局に限られます。このため、事前に確認が必要です。

関連商品

郵政省払下げ箱という商品も存在します。これは、料金別納郵便の料金支払いに使われた切手を消印後に廃棄し、それを収集家向けに販売したものです。郵政省の外郭団体である郵便文化振興協会が販売していました。

関連項目

料金別納に関連するサービスとして、以下のようなものがあります。

料金後納: 毎月まとめて料金を支払う方式。
料金計器別納: メータースタンプとも呼ばれ、専用の機械で料金を印字する。
料金受取人払: 受取人が料金を支払う方式。
着払い: 受取人が料金を支払う方式。

外部リンク

より詳しい情報については、以下のリンクを参照してください。

料金別納 - 郵便事業
郵便局が指定した料金計器 - ピツニーボウズ

これらの情報を参考に、料金別納を適切に利用してください。

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