料金後納

料金後納とは

料金後納は、郵便物や荷物の料金を、1ヶ月分まとめて翌月に支払うことができる便利なシステムです。毎月多くの郵便物を発送する事業者にとって、支払い手続きを簡略化できるメリットがあります。

概要

料金後納を利用すると、1ヶ月間に差し出した郵便物や荷物の料金を、翌月にまとめて支払うことが可能です。支払方法は、金融機関の預貯金口座からの自動振替、または指定口座への銀行振込となります。振替の場合は翌月20日、振込の場合は翌月末日が支払期限です。

また、ゆうパックの発送個数など、一定の条件を満たすことで月額割引制度を利用できる場合があります。これにより、さらにコストを抑えることが可能です。

利用条件

料金後納を利用するには、事前に集配郵便局長の承認を受ける必要があります。他局管轄の郵便局からの申請でも承認を受けることができます。

また、以下の条件を満たす必要があります。

毎月50通（個）以上の郵便物または荷物の発送があること。ただし、ゆうパック（ゆうメールを除く）は毎月10個以上、国際スピード郵便は4個以上で利用可能です。
1ヶ月間に発送する郵便物や荷物の料金概算額の2倍に相当する担保を提供する必要があります。担保は現金や有価証券などが利用できますが、株券は認められていません。

担保については、以下の場合は軽減や免除の対象となることがあります。

料金の概算額が低い場合
官公庁や上場企業からの発送の場合
過去に料金の支払いを遅滞なく行っている場合

差出方法

料金後納を利用する際は、郵便物に切手を貼る代わりに、料金後納の表示をします。また、発送時には後納郵便物差出表と、QRコード付きのゆうびんビズカードが必要です。

なお、特殊取扱料金や、郵便料金の不足分のみを料金後納で支払うことはできませんので注意が必要です。

表示方法の種類

料金後納の表示は、直径2～3cmの円形、または縦横2～3cmの四角形で、横線で区切られたデザインです。上部には差出事業所名、下部には「料金後納郵便」と記載します。さらに下部を横線で区切り、差出人の広告などを掲載することも可能です。

横線の数によって、計画配送（計配）の対象となる配達猶予期間と料金が異なります。

上部の差出事業所名と下部の「料金後納郵便」の間に横線1本：通常扱い
上部の差出事業所名と下部の「料金後納郵便」の間に横線2本：3日程度の配達猶予承諾の広告郵便物、区分郵便物、第三種郵便物（特割）
上部の差出事業所名と下部の「料金後納郵便」の間に横線2本と、上部の差出事業所名のさらに上部に横線1本の合計3本：7日程度の配達猶予承諾の広告郵便物、区分郵便物、第三種郵便物（特特）

1991年4月26日からは、郵便物に差出人の氏名・住所を明記することで、差出事業所名の記載を省略できるようになりました。この場合、差出事業所名を確認するには、差出人の住所などから調べる必要があります。

郵政省（当時）の各機関が発送する料金後納郵便は、以前から差出事業所名が表示されていませんが、この場合は横線による区切りがないため区別できます。

その他

料金後納郵便の差出人が死亡した場合などは、氏名変更の手続きが必要です。変更後の氏名を記載した新たな保証書が必要になります（金融機関の保証書を担保にしている場合）。

関連情報

料金後納 - 日本郵便
料金後納 表示の方法 - 日本郵便


料金後納は、事業者が効率的に郵便物を発送するための便利なシステムです。利用条件や表示方法を正しく理解し、活用しましょう。

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