新しい波 (派閥)

新しい波（あたらしいなみ）

新しい波は、かつて存在した自由民主党の派閥であり、一般には二階派または二階グループとして知られています。この派閥は2003年11月の第43回衆議院議員総選挙に起源を持ちます。当時、保守新党が惨敗し、党内の状況が厳しくなったことから、その解党と自民党への合流が決まります。この合流の際に、保守新党の幹事長であった二階俊博が旧保守新党のメンバーをまとめて、より強い勢力を作るために「新しい波」を結成しました。

この派閥の構成メンバーは非常に少なく、党内では最小の派閥でしたが、二階が自民党内での影響力を発揮した結果、2005年の第44回衆議院議員総選挙において、そのメンバー数は大きく増加しました。二階が党総務局長として候補者の選定に深く関与したことが、メンバーの増加に繋がったと言われています。このような背景から、所属する議員の大半は、復党や途中入党をした議員や、初めて当選したばかりの新顔で構成されていました。

また、二階と別の派閥である新しい風の武部勤との良好な関係も、新しい波の発展に寄与しました。しかし、2009年の第45回衆議院議員総選挙では、自民党全体が大きな敗北を喫する中、比例区で選出された議員が多かったために、この派閥の仲間は厳しい状況に直面しました。結果として、二階俊博を除くメンバー全員が落選してしまいました。

その後、2009年10月に伊吹文明が会長を務める志帥会と合流することが決まり、新しい波は解散する運びとなります。解散の際には、構成メンバーが伊吹派に入会し、二階派としての活動は終了しました。

解散時点での新しい波の役員構成は以下の通りです：

• - 最高顧問：海部俊樹
• - 会長：二階俊博
• - 会長代行：井上喜一
• - 副会長：愛知和男
• - 事務総長：泉信也
• - 顧問：佐藤敬夫（元衆議院議員）、西川太一郎（荒川区長）

衆議院議員としては、二階俊博（和歌山3区）の他にも、泉信也（比例区）や鶴保庸介（和歌山県）が在籍していました。伊吹派への合流により、二階派の議員たちは新たな活動を始めることになりました。

最後に、第45回衆議院選挙で落選したメンバーの中には、海部俊樹（愛知9区）、愛知和男（比例東京）、井上喜一（兵庫4区）、江崎鐵磨（愛知10区）などがいます。これにより新しい波は幕を閉じ、派閥としての存在は消滅しましたが、メンバーたちはそれぞれ新たな政治的活動に取り組んでいます。

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