新・必殺仕事人

新・必殺仕事人

『新・必殺仕事人』（しん・ひっさつしごとにん）は、1981年5月から1982年6月まで放送されたテレビ朝日系の時代劇で、朝日放送と松竹が共同制作した作品です。この作品は必殺シリーズの第17作目であり、全55話の放送回数は歴代2位の長さを誇ります。

概要

本作は、前作『必殺仕事人』の続編で、続編としては『必殺仕事人III』が控えています。ストーリー展開には新たなパターンが導入され、特に重要なのは元締の存在が変わったことです。また、作品内には新しいキャラクターや既存キャラクターの再登場があり、打ち込むシーンにも変化が見受けられます。特に印象的なのは、三田村邦彦が演じる秀の役どころであり、前作からの人気キャラクターとして連続して登場します。

新たに登場したキャラクターには、勇次（中条きよし）やおりく（山田五十鈴）がいて、彼らはそれぞれ独自の背負った過去を持つ人物として描かれています。この作品のフォーマットは、その後の続編に大きな影響を与えています。

ス トーリーとキャラクター

物語は、中村主水が裏稼業から足を洗い、怠けた生活を送っているところから始まります。そんな彼の元に、以前の仲間加代が戻り、再び裏稼業を始める契機が生まれます。秀も江戸に戻ってきており、徐々に三人の仕事人たちは再び手を組むことになりますが、彼らの過去や内面的な葛藤が物語をさらに引き立てます。

特筆すべきは、優れた殺し屋としての新しいキャラクターたちが登場し、彼らがどのように主水たちと絡むのかという点です。特に勇次の殺し技はその華やかさとともに物語に新しい色を加えています。裏稼業に戻ることになった主水と仲間たちの様々なミッションが、時には対立しながらも共闘する様子が描かれます。彼らの個々の動機や行動が、より人間らしさを感じさせるものになっています。

また、本作では「恨みを晴らす」というテーマが強調されており、視聴者はキャラクターたちの感情移入ができるようなストーリー展開がなされています。主水たちが抱える葛藤や、おりくや勇次との絆が深まる過程も見逃せないポイントです。

作風と影響

本作の特徴的な点は、物語が進行する中で生まれるコミカルな要素とシリアスな要素のバランスです。毎回エンディングには主水たちの家庭的なシーンが織り込まれ、観る者に安心感を与えます。視聴者は、この安定感の中で必殺仕事人たちの活躍に心を奪われるでしょう。

音楽面でも本作は大きな影響を与えました。特にBGM「仕事人出陣」が好評で、その後の作品でも用いられることに
なります。更に、各話に付けられたコミカルなサブタイトルも、本作から始まる新しいスタイルといえるでしょう。この変化は、視聴者にとっても記憶に残る要素になりました。

結論

『新・必殺仕事人』は、その多様なキャラクターと緊張感ある展開によって、後期必殺シリーズの印象を決定づけた作品の一つと言えます。また、新たな殺し屋の登場や友情が描かれることで、視聴者に新しい体験を提供した作品でもあり、必殺シリーズの中でも高く評価されています。

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