『新・逃亡者』:時代を超えて蘇る逃亡劇
『新・逃亡者』(原題:The Fugitive)は、
2000年から
2001年にアメリカの
CBSテレビで放送された
テレビドラマです。
1963年から
1967年にABCで放送された同名ドラマ『逃亡者』の
リメイク版であり、全22話で構成されています。日本では、パイロット版がフジテレビで、本編が
BSフジとミステリチャンネルで放送されました。
概要
本作は、オリジナル版の基本的なプロットを踏襲しています。すなわち、「妻殺しの罪を着せられた医師リチャード・キンブルが無実を証明するために逃亡し、彼を執拗に追うジェラード警部補」という構図です。物語は基本的に1話完結型ですが、中には2話にわたるエピソードも存在します。ただし、
リメイク版では、現代的な要素やキャラクター設定の変更が加えられ、新たな魅力が生み出されています。
オリジナル版との相違点
時代性の反映:
リメイク版では、現代社会における情報公開のあり方が物語に組み込まれています。特に、バウンティハンター(賞金稼ぎ)が犯罪者の情報を得るために、
テレビ番組でキンブルの顔や経歴が公開されるという設定は、現代の情報化社会を反映したものです。
ジェラード警部補:
オリジナル版では白人男性だったジェラード警部補が、
リメイク版では
黒人男性に変更されています。さらに、ジェラードの家族や過去の事故に関する描写が追加され、彼がキンブルを追う動機がより深く掘り下げられています。ジェラードは毎エピソードに登場し、物語の重要な要素となっています。
義手の男(片腕の男):
オリジナル版では、キンブルが逃亡中に時折出会う人物だった義手の男が、
リメイク版では積極的に犯罪に加担する存在として描かれています。また、ジェラードの前にはあまり姿を現しませんが、視聴者の前には頻繁に登場し、物語の鍵を握る人物として描かれています。
最終回:
最終回では、キンブル、ジェラード、義手の男が何者かに銃撃されて終わるという衝撃的な結末を迎えます。事件の真相は明かされず、クリフハンガー(未解決のまま終わる)という形で次のシーズンへの期待を持たせる演出がなされました。しかしながら、残念ながら次のシーズンは制作されず、真相は不明のまま物語は幕を閉じました。
スタッフ
- - 監督: ミカエル・ソロモン
- - 製作総指揮: ジョン・マクナマラ、アーノルド・コペルソン、アン・コペルソン、ロイ・ハギンズ
- - 脚本: ジョン・マクナマラ
- - キャラクター原案: ロイ・ハギンズ
- - 撮影: ジョン・ジョフィン
- - 音楽: ルイス・フェブレ
- - 制作: ワーナー・ブラザース・テレビジョン
キャスト
- - リチャード・キンブル:ティム・デイリー(吹替:内田直哉)
- - フィリップ・ジェラード:ミケルティ・ウィリアムソン(吹替:立木文彦)
- - フレッド・ジョンソン:スティーヴン・ラング(吹替:青山穣)
- - ヘレン・キンブル:ケリー・ラザフォード(吹替:金野恵子)
- - マギー・キンブル・ヒューム:コニー・ブリトン(吹替:小林優子)
- - マイケル・マクラーレン:ボブ・モリシー(吹替:田原アルノ)
- - エイブ・アイゼンバーグ:リチャード・ブレストフ(吹替:大川透)
- - マシュー・ロス:ジョン・アイルワード(吹替:稲葉実)
- - チャック・ブリキシウス:デヴォン・ガマーソール(吹替:桐本琢也)
- - カール・ヴァセック:レックス・リン(吹替:水野龍司)
- - サラ・ジェラード:ジーナ・ラヴェラ(吹替:引田有美)
- - リンダ・ウェスターシュルテ:ローレン・ティウス(吹替:喜田あゆ美)
- - アレックス・ジェラード:Tamara LaSeon Bass(吹替:鈴木佳由)
放送局
- - CBS
- - フジテレビ(パイロット版のみ)
- - BSフジ
- - ミステリチャンネル
サブタイトル
(サブタイトルリストは省略)
外部リンク
『新・逃亡者』は、オリジナル版の魅力を残しつつ、現代的な要素を加えることで、新たなファンを獲得しました。サスペンスフルな展開と、魅力的なキャラクターたちが織りなす人間ドラマは、多くの視聴者を魅了しました。