新倉史祐

新倉史祐 - 日本の元プロレスラー

新倉史祐（にいくら ふみひろ）は1957年8月23日生まれの日本の元プロレスラーで、1981年から1993年にかけてリングで活躍しました。彼は神奈川県横浜市に生まれ、1980年に新日本プロレスに入門したことからプロレスキャリアをスタートさせました。

来歴

23歳の若さで新日本プロレスの道に足を踏み入れ、1981年1月10日に東京・後楽園ホールでデビュー戦を迎えます。この試合では、斎藤弘幸との対戦を果たし、プロレス界でのキャリアが始まります。1984年9月には新日本プロレスを離脱した長州力らによって設立されたジャパンプロレスに合流し、同団体の一員として全日本プロレスにも参戦を果たします。新倉はこの時期、ジャイアント馬場と対戦したり、タイガーマスク（2代目）、川田利明といったトップレスラーたちと競い合ったことが印象的です。

1986年には、馳浩とともに覆面レスラー「ベトコン・エクスプレス」としてプエルトリコのWWCやカナダのスタンピード・レスリングに遠征を行います。しかし、1987年にジャパンプロレスが解散して以降はフリーとして活動を始め、パイオニア戦志やSWS、NOW（第1次）に参加しました。1993年、彼は現役を引退し、プロレス界から一旦離れます。

引退後の活動

引退後の新倉は、東京都渋谷区に居酒屋ダイニングを開業しましたが、2015年には閉店しました。また、プロレス評論家としても活動を続けており、彼の知識と経験を生かしてプロレスについての見解を発信しています。

得意技とタイトル歴

新倉の得意技として知られているものに、ジャーマンスープレックスやカンガルーキックがあります。また、彼はカルガリー版インターナショナルタッグ王座を馳浩と共に獲得するなど、タイトル面でも輝かしい経歴を持っています。

人物像

新倉は若手時代に新日本プロレス道場で寮長を務め、後に入門した髙田伸彦を兄貴分のように見守っていました。現役時代はボクシングジムに通い、ボクシング技術を学び、幅広い技術を習得しました。特に印象深いエピソードとしては、初代タイガーマスクこと佐山聡の練習相手を務めたことです。彼らは深夜に練習を行い、その際には新倉が佐山を家まで送り届けていたとされています。また、練習が退屈になると、リングの上で気晴らしに遊ぶ姿も見られたそうです。

ジャパンプロレス時代には、明石家さんまが司会を務める番組に全選手で出演したエピソードがあり、新倉はその温和な性格から「優しそうな顔やね」と評されました。一方で、当時のアニマル浜口には「恐そう」と発言され、その後、浜口がさんまに向かってサービス精神から怒鳴る一幕もあったとか。

また、1986年には、ターザン後藤へのイタズラ電話計画があり、後藤はジャイアント馬場だと信じ込むも、これが失敗に終わるなど、ユーモアに富んだエピソードもたくさん存在しています。

著書

新倉は執筆活動にも力を入れており、1995年に『プロレスラーの秘密の話』を出版、その後1997年には続編『プロレスラーの秘密の話 2』もリリースしています。これらの著書は、彼のプロレスに対する情熱や内側の知識を垣間見ることができる貴重な資料となっています。

現在、新倉史祐はプロレス界において多方面で活動を続け、その豊かな経験が多くのプロレスファンに影響を与えています。

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