新在家駅

新在家駅：神戸の地に根付く歴史と活気

新在家駅は、兵庫県神戸市灘区に位置する阪神電気鉄道本線沿線の駅です。駅番号はHS27。現在では高架駅として整備されていますが、その歴史は古く、1905年、阪神本線の開業と同時に東明駅として開業しました。その後、1930年に現在の駅名である新在家駅へと改称されています。

興味深いことに、現在の新在家駅ができる以前、大石駅との間に初代の新在家駅が存在していましたが、1929年に廃止されています。現在の駅舎は、1967年の駅周辺の線路改良工事に伴い、移転。石屋川駅と西灘駅間の直線化、高架化によって、現在の国道43号付近にあった旧駅舎から北へ移転しました。旧駅舎の跡地は、現在では商業施設や駐車場として活用されています。この高架化により、駅東側にあった新在家車庫も廃止されています。

1995年の阪神・淡路大震災では、大きな被害を受け、一時営業を中止せざるを得ませんでした。しかし、同年6月には、御影駅～西灘駅間の運転再開と共に営業を再開。地域の復興に貢献しました。その後、2006年のダイヤ改正により、準急の停車が廃止され、全ての優等列車が通過する駅となりました。2014年には駅番号が導入され、利便性が向上しています。

駅の構造と特徴

新在家駅は、相対式ホーム2面2線を有する高架駅で、停留所に分類されます。分岐器や絶対信号機がないシンプルな構造です。改札口は梅田寄り1ヶ所のみ、1階に設置され、ホームは2階にあります。公式サイトの構内図では、上りホームが1番線、下りホームが2番線とされています。ホーム有効長は120メートルで、6両編成の阪神車両に対応していますが、現在6両編成の電車は停車しません。

利用状況と周辺環境

2019年11月時点の1日平均乗降客数は約11,523人と記録されています。2002年以降は利用者数が増加傾向にあります。駅周辺には、JR西日本の六甲道駅（約500m）、阪急電鉄の六甲駅（約1200m）があり、徒歩でもアクセスできますが、六甲駅へは上り坂のため、徒歩で15～20分程度の所要時間が必要です。

商業施設も充実しており、神戸製鋼所神戸製鉄所、神戸発電所・灘浜サイエンススクエアといった大規模な施設に加え、阪急オアシス石屋川店、スギ薬局石屋川店、ダイエー新在家店、コーナンPRO新在家店、ラ・ムー神戸灘店、業務スーパー灘店などのスーパーマーケットや、ジョーシン灘店、神戸六甲ボウルといった商業施設が利用者の利便性を高めています。また、灘区役所、神戸桜口郵便局、東明郵便局といった公共施設も近接しています。

さらに、サザンモール六甲B612、マックスバリュ神戸灘店といった商業施設に加え、高嶋酒類食品甲南漬本店や甲南漬資料館といった地域に根付いた施設も存在しています。

バス路線も整備されており、神戸市バス（阪神新在家停留所）や、灘区役所前停留所（桜口、八幡桜口）から六甲山方面、阪神西宮・阪神三宮方面へのバスが発着しています。

隣の駅

新在家駅に隣接する駅は、上り方面が石屋川駅、下り方面が大石駅です。すべての優等列車は通過するため、普通列車のみ停車します。ちなみに、1929年までは、当駅と大石駅の間に初代の新在家駅が存在していました。

新在家駅は、歴史と現代が共存する、神戸の街を象徴する駅の1つと言えるでしょう。

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