新地中華街停留場

新地中華街停留場

新地中華街停留場（しんちちゅうかがいていりゅうじょう）は、長崎県長崎市銅座町に位置する長崎電気軌道の停留所です。長崎電気軌道の本線と大浦支線が乗り入れており、1号系統、2号系統、5号系統が停車します。

概要

赤迫と崇福寺を結ぶ1号系統と、蛍茶屋と石橋を結ぶ5号系統の乗り換え停留場として重要な役割を果たしています。

歴史

当停留所は1915年（大正4年）に築町停留場（つきまちていりゅうじょう）として開業しました。長崎電気軌道による最初の路線が開通した際のことです。

開業当初の停留所は長久橋のたもとに位置し、築町から病院下までの区間を結んでいました。翌年には大浦支線にあたる出雲町までの区間が開通しましたが、当時は出島寄りの千馬町停留場にて接続していました。1920年（大正9年）に古町までの区間が開通したのに合わせて、築町停留場は一旦廃止されました。

その後、約40年の時を経て1961年（昭和36年）に停留場が復活しました。都市計画に基づき、千馬町から伸びていた大浦支線を築町から分岐させることになったため、線路を移設し築町停留場が再設置されました。この際、千馬町停留場は廃止されています。

2018年（平成30年）には、新地中華街停留場に改称されました。これは、沿線の観光地名を停留所名にすることで、乗客の利便性を向上させることを目的としています。

年表

1915年（大正4年）11月16日：築町停留場として開業
1916年（大正5年）12月27日：千馬町から出雲町仮終点までの第2期線が開通
1920年（大正9年）12月25日：築町から古町までの第3期線が開通。築町停留場を廃止
1961年（昭和36年）10月5日：築町停留場が再度開業。千馬町停留場は廃止
2000年（平成12年）
3月17日：停留場を改築
8月7日：行先案内放送装置を設置
2018年（平成30年）8月1日：新地中華街停留場に改称

構造

新地中華街停留場は併用軌道区間に位置し、道路上にホームが設けられています。2本の線路を挟んで向かい合う相対式ホーム2面があります。東側が長崎駅前・石橋方面行き、西側が崇福寺・蛍茶屋方面行きです。停留場番号は方面別に異なり、崇福寺・蛍茶屋方面が31A、長崎駅前・石橋方面が31Bとなっています。

長崎駅前・石橋方面のホームは、乗り換え客のために乗り場が分けられており、1号系統と2号系統はホーム端、5号系統は中央付近に停車します。同ホームでは、電車接近案内と日本語・英語による自動放送が流れます。

本線と大浦支線の分岐は停留所の出島寄りにあり、石橋方面の大浦支線が直進し、長崎駅前方面の本線が右に分岐する構造です。分岐のある交差点には警告灯が設置されています。

西浜町寄りには渡り線があり、多客時の臨時便の折り返しに使用されます。多客時には、混雑緩和のためホームに運賃箱とカードリーダーを持った係員が配置され、通常の乗車扉からの降車も可能です。

1号系統と5号系統を全国相互交通系ICカードで乗り継ぐ場合、30分以内であれば2回目の運賃が無料になります（崇福寺方面と蛍茶屋方面の乗り継ぎは、隣の西浜町停留所で行う必要があります）。

利用状況

長崎電軌の調査によると、1日の乗降客数は以下の通りです。

1998年 - 10,790人
2015年 - 6,000人

観光客や買い物客の利用が多く、長崎駅前から当停留場までの区間は長崎電軌で最も混雑する区間です。そのため、停留場での乗降に時間がかかり、運行に支障が出ることもあります。乗り換え停留場でもあるため、ホームは常に混雑し、修学旅行シーズンなどにはホームに収まらない乗客が車道に溢れることもあります。

周辺情報

新地中華街の最寄り停留所であり、長崎市中心部の商店街にも近接しています。停留場名は「築町」でしたが、所在地は銅座町です。かつて当地も築町に含まれていましたが、町名町界変更により中島川以南の部分が銅座町に組み込まれたという経緯があります。

長崎新地ターミナル（イオン長崎店）
長崎バスターミナルホテル
JALシティ長崎
カンデオホテルズ長崎新地中華街
長崎ワシントンホテル
湊公園
十八親和銀行本店
出島（オランダ商館跡）
出島橋

隣の停留場

長崎電気軌道

本線（1号系統・2号系統）: 出島停留場 - 新地中華街停留場 - 西浜町停留場
* 大浦支線（5号系統）: 西浜町停留場 - 新地中華街停留場 - メディカルセンター停留場

大浦支線のメディカルセンター停留場との間には、1990年まで入江町停留場が存在していました。

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