新垣諭

新垣 諭（しんがき さとし）

新垣諭は、1964年2月21日に沖縄県糸満市で生まれた元プロボクサーである。彼は、アマチュアボクシングの世界においても光り輝く存在となり、1981年のインターハイにおいてライトフライ級で優勝を果たした。

アマチュア時代

新垣は沖縄県立沖縄水産高等学校に入学し、ボクシングに情熱を注いでいた。高校3年時にはインターハイの決勝で玉熊幸人（後のレパード玉熊）を破り、見事優勝を収める。この成功を見て、彼は船員になるつもりだった進路を変更し、1982年にプロボクサーとしての道を歩むことを決意した。なお、彼のプロ転向に際して奈良池田ジムが1,000万円で契約したことは大きな話題となった。

プロボクシングの道

プロ入り後、新垣はバンタム級において数々の戦績を残すことになる。同じ階級でのチャンピオンである渡嘉敷勝男とルペ・マデラの間で試合が続いていたため、新垣にはなかなかチャンスが巡ってこなかった。彼は忍耐強く待つが、JBC（日本ボクシングコミッション）によるマッチメイクの方針からは無視され続けていた。

奈良池田ジムはIBF日本に加盟し、新垣はついにIBF世界ライトフライ級王座決定戦に出場した。しかし、対戦相手のドディ・ボーイ・ペニャロサに減量の影響もあり、病院送りになるほどの敗北を喫する。この挫折から再起を果たし、彼は3階級を上げた後、1984年4月にIBF世界バンタム級王座決定戦でエルマー・マガラーノを相手に勝利を収め、見事王座を獲得した。

王座の防衛と挫折

新垣は同年8月にはホーベス・デラブースを下し、初の王座防衛に成功。しかし、1985年にはジェフ・フェネックに敗れ、王座から陥落してしまう。その後、IBF日本認定のスーパー[[フライ級]]王座決定戦では川島志伸をKOで下し、日本チャンピオンとなるも、厳しい運命は続いた。

1986年、大腿骨を蝕む難病に見舞われ、手術を余儀なくされた新垣は、長い期間リングから離れることとなった。彼は1989年に復帰し、1990年には再び地域王者にもなるが、その後引退を選択する。

引退後の活動

新垣は引退後もボクシング界に関与し、沖縄テレビでボクシングの解説者として活動していた。2013年4月1日には、JBCがIBFに加盟したことに伴い、彼の努力が報われる形で世界王者としての評価を受ける運びとなった。新垣諭のキャリアは、ボクシング界の発展に寄与した一人の選手として、語り継がれるだろう。

戦績とタイトル

新垣のアマチュア戦績は28戦25勝（うち17KO）、3敗。プロ入り後は16戦12勝（うち9KO）、3敗、1分と華やかな経歴を持つ。獲得したタイトルには、アマチュアボクシングのインターハイ優勝や、プロボクシングの初代IBFスーパー[[フライ級]]王座、初代IBFインターコンチネンタルスーパー[[フライ級]]王座、そして初代IBF世界バンタム級王座がある。新垣諭はプロボクシングの歴史に名を刻む選手だ。

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