新宮坂町

新宮坂町について

新宮坂町（しんぐうざかちょう）は、愛知県名古屋市熱田区にある町名です。この地域は、かつて「しぐさかまち」とも呼ばれていたことがあります。新宮坂町の名前の由来は、多くの人々が信仰する重要な神社である熱田神宮の境内にある南新宮社に由来します。この南新宮社から東へ続く坂道が新宮坂であり、その周辺に広がる地域がこの町名として定着しました。また、「神宮坂」と表記されることもあり、地域の歴史的な裏付けを持つ場所でもあります。

歴史的沿革

新宮坂町は、比較的古い町名ですが、その成立から変遷を経ています。最初にこの町が成立したのは1878年（明治11年）12月28日のことです。この日に愛知郡熱田村の一部が新宮坂町となりました。1889年（明治22年）には、その新宮坂町が愛知郡熱田町に編入され、さらに1907年（明治40年）には名古屋市に統合され、熱田新宮坂町となりました。

1908年には南区が成立し、それに伴い熱田新宮坂町が南区内の地域として扱われることになりました。その後、1937年には再び熱田区に組織変更され、ついに1939年には熱田区の新宮坂町が誕生しました。こちらの町名は周辺の町との関係からも名前が変わるなど、歴史的に見ても変化に富んでいます。

1981年には、熱田区の熱田新宮坂町が新宮坂町を形成する一部地域に編入され、町名は消滅してしまいます。ただし、新宮坂町はそれ以降も神宮一丁目から四丁目にかけての地域として存続していますが、鉄道敷地を残して解体されました。

小字の存在

新宮坂町には数々の小字が存在していました。1882年の時点で記録されていた小字については全て消滅してしまいましたが、地域の歴史的情報を知る一端を示しています。これらの小字は新宮坂町がどのように発展してきたのかを物語るものであり、地域コミュニティの形成にも寄与していたことでしょう。

参考文献と関連項目

この地域に関する詳細な情報は、角川日本地名大辞典や、名古屋市が発表した『なごやの町名』などの文献から知ることができます。名古屋市の地名は、地域の歴史や文化を理解する上での鍵となる情報源です。

新宮坂町の成立から消滅、そしてその後の町の構成に至るまで、地域の歴史は非常に多岐にわたり、興味深い要素が詰まっています。この町名の変遷を知ることで、名古屋市全体の歴史を勉強する手助けとなることでしょう。

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