新山城

新山城（しんやまじょう）

新山城は、島根県松江市法吉町に位置する山城で、別名「真山城」とも呼ばれます。北山山脈の山間に築かれており、その立地は、麓の白鹿城はもちろんのこと、宍道湖から中海まで広範囲を見渡せる要害となっています。

歴史

新山城の築城は平安時代末期に平忠度によって行われたと伝えられています。その後、戦国時代には毛利氏がこの地を支配し、白鹿城攻めの際に吉川元春が陣を敷き、城を改修しました。白鹿城が落城した後、毛利氏はその拠点を新山城に移しました。一時、山中幸盛率いる尼子氏の残党によって奪還されますが、その後は毛利氏によって維持され、慶長5年の関ヶ原の戦い後に廃城となるまでその役割を果たしました。

構造

現在、城跡には山頂部から南へ向かって階段状に郭の遺構が残っており、小規模ながらも石積みが確認できます。山頂の本丸跡には、尼子勝久の碑が建てられています。これらの遺構から、新山城が戦略的に重要な拠点であったことが伺えます。

年表

平安末期: 平忠度により築城されたと伝えられる。
1563年（永禄6年）: 吉川元春が白鹿城攻めの際に陣を敷き、白鹿城落城後には多賀元信が入城。
1569年（永禄12年）: 尼子勝久を擁した尼子残党が入城。
1571年（元亀2年）: 尼子勝久が毛利氏との戦いに敗れ、没落。
1600年（慶長5年）: 関ヶ原の戦い後、毛利氏が周防・長門二国へ減封されたことに伴い、廃城。

現在

新山城は、その歴史的価値と、周囲の美しい自然景観から、多くの人々が訪れる場所となっています。かつての城の姿を偲びながら、山頂からの眺望を楽しむことができます。

外部リンク

松江を探検
* 島根県遺跡データベース

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