新岐阜駅前駅

新岐阜駅前駅の歴史と概要

新岐阜駅前駅（しんぎふえきまええき）は、岐阜県岐阜市にあった名古屋鉄道（名鉄）岐阜市内線の停留場で、国道157号沿いに位置していました。この駅は名鉄名古屋本線及び各務原線の新岐阜駅（現在の名鉄岐阜駅）と結びついていたことが特徴です。

駅の設立から廃止までの歴史

新岐阜駅前駅は1911年（明治44年）2月11日に美濃電気軌道の一部として開業しました。最初は駅前駅としてスタートし、その後の1913年（大正2年）8月22日に岐阜駅の移転を受け、駅前駅は長住町駅へと改称されました。1928年には各務原鉄道の長住町駅が開業し、岐阜市内線との連携が強化されました。

1948年4月18日、長住町駅と新岐阜駅が統合され、駅名が新岐阜駅前駅に改称されました。しかし、2005年（平成17年）4月1日に廃止されました。廃止直前には連絡していた新岐阜駅が名鉄岐阜駅と名前を変えていましたが、新岐阜駅前駅の名称はそのままでした。

停留場の構造と特徴

新岐阜駅前駅は、相対式の2面2線の配置でしたが、併用軌道のためホームは設けられていませんでした。代わりに、グリーンベルトと呼ばれる道路上に緑色のペイントが施されたエリアが存在していました。始発から終電時刻までの間は、周囲にロープが張られ、安全が確保されていました。

2003年には名鉄が岐阜市内線から撤退する意向を表明し、岐阜市では「路面電車交通社会実験」が実施されました。この期間中、新岐阜駅前駅には仮設の安全地帯が設けられましたが、実験終了後すぐに撤去されました。廃止直前にも簡易な安全地帯が設置されていました。

また、1967年3月まで市内線の車両工場が新岐阜駅北東の市街地に所在し、入出場のための単線引込線が駅北側から接続していました。この引込線は新岐阜駅へと繋がっており、各務原線へのする連絡線も存在しました。

駅の運行形態は、通常、右側のホームが当駅止まりと岐阜駅前行きの乗降場に、左側のホームが折り返し列車と忠節・黒野方面行きの乗降場として使用されました。岐阜駅前電停が営業を休止して以降、当駅は暫定的に終着駅として機能していました。

駅のサービスと付随業務

新岐阜駅前電停には常駐する駅員がいて、出札や集札の業務を行っていました。これにより、訪れる利用者に対して安心感が提供されていました。

新岐阜駅前駅は、その歴史的背景や独特の構造を持つ停留場として、多くの人々に親しまれていました。交通の重要な要所としての役割を果たしていたこの駅の存在は、今でも利用者の記憶に残ることでしょう。

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