新川崎三井ビルディング

新川崎三井ビルは、神奈川県川崎市幸区鹿島田に位置する、都市再開発によって誕生した高層ビルです。JR南武線の鹿島田駅とJR横須賀線の新川崎駅の線路に挟まれた場所に立地しており、周囲に高層建築物が少ない鹿島田地区において、ひときわ高くそびえ立つその姿は、一際異彩を放っています。

1989年3月に竣工したこのビルは、特定街区の指定を受けており、建設から管理までを三井不動産が担っています。地上31階建ての東棟（イーストタワー）と西棟（ウエストタワー）、そして2階建ての低層棟で構成されており、低層棟は東棟と連絡通路で接続されています。東棟と西棟の間には、吹き抜けのアトリウム形式のエントランスがあり、コンビニエンスストアなどの商業施設も入居しているため、一般の利用客も多く見られます。

この場所は、元々日立製作所川崎工場の敷地でしたが、バブル期の地価高騰による税負担の増加を受け、日立製作所が三井不動産に土地を売却したことで、このビルの建設が始まりました。開業当初は、西棟1階の商業スペースを除き、日立製作所が全館を借り切っていました。現在でも、東棟と低層棟は日立製作所が専有しており、IDカードを所持した日立関係者しか立ち入ることができません。日立グループ内では、このビルを「MH（三井日立ビル）」と呼称し、社内便の宛先には「（MH）」と記載するだけで、このビルを特定する記号として使用されています。

同時に開発された周辺の住宅エリアは、「パークシティ新川崎」として整備されており、一体的な都市開発が行われました。現在、周辺の鹿島田駅、新川崎駅を含む地域では、更なる再開発事業が進められています。


交通アクセス

JR南武線 鹿島田駅 徒歩7分
JR横須賀線 新川崎駅 徒歩5分


主なテナント

日立製作所
富士通クライアントコンピューティング
アラクサラ
Tianma Japan
ハイセンスジャパン
富士通コミュニケーションサービス

新川崎三井ビルは、その歴史的な背景と現在のテナント構成から、日立グループにとって重要な拠点の一つであり、鹿島田・新川崎地区のランドマークとして、地域社会に深く根付いています。

もう一度検索