新日本観光地百選

新日本観光地百選

新日本観光地百選は、戦後復興期の1950年（昭和25年）に毎日新聞社が主催して選定された、日本全国の観光地100か所です。当時の運輸省観光部、文部省文化財保護課、厚生省国立公園部、国鉄、GHQ経済科学局が後援しました。

選定の概要

選定は、「交通機関の終着点から徒歩1時間以内」という条件のもと、ハガキによる人気投票形式で行われました。1950年7月30日に公募が開始され、9月15日に締め切られ、10月11日に結果が発表されました。各地の観光関係者がこぞって応募した結果、応募総数は7750万0854通にも達しましたが、組織票の取り扱いが問題視されました。全体の1位は蔵王山で、233万0676通を獲得しました。

選定にあたっては、観光地を10の部門（山岳、平原、温泉、瀑布、海岸、河川、都邑、湖沼、渓谷、建造物）に分け、各部門ごとに10位までを選出、合計100か所を選定しました。各部門の1位となった10か所については、郵政省が「観光地百選」シリーズの記念切手を発売し、国鉄は観光週間に各10か所を目的地とした特別周遊券を発行しました。さらに、斎藤茂吉、吉井勇、荻原井泉水、釈迢空、山口誓子、水原秋櫻子などの歌人・俳人10名が、それぞれの観光地にちなんだ短歌や俳句を寄せて紹介しました。また、11位から15位までのうち、5万票以上を獲得した38か所が準入選地として選定され、観光ルート設定において考慮されることとなりました。

選定地では、記念碑の建立や祝賀会、記念行事などが開催されました。山岳部門で1位となった蔵王山では、これを機に西麓の山形県南村山郡堀田村が蔵王村に、村内の温泉である高湯が蔵王温泉に、奥羽本線金井駅が蔵王駅に改称されました。また、宮城側の宮村と円田村も合併を機に蔵王町となり、両麓の地域が蔵王の名にあやかろうとする動きが見られました。

新日本観光地百選の選定は、外貨獲得を目的とした外国人観光客の誘致を大きな目的としていましたが、戦後復興期であった当時、日本国内における観光旅行再開の契機ともなりました。

選定地

新日本観光地百選の選定地一覧（仮のリンクです。実際には適切なリンクを挿入してください）

関連項目

百選
日本新八景
日本二十五勝
日本百景
新日本百景
新日本旅行地100選
* 新日本観光地100選

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