新潟県道116号安田停車場線

新潟県道116号安田停車場線：短いながらも歴史を繋ぐ道

新潟県道116号安田停車場線は、新潟県柏崎市内に位置する、全長約40mという非常に短い一般県道です。その短い距離の中に、地域の歴史と鉄道の発展が凝縮されています。

概要

この県道は、JR信越本線の安田駅を起点とし、国道252号・国道291号の交点を終点としています。安田駅は、柏崎市中心部の農業地域に位置し、かつては上杉氏の重臣である安田毛利氏が居を構えた地でもあります。

路線データ

起点：安田停車場（新潟県柏崎市大字安田字寺田）
終点：新潟県柏崎市大字安田字寺田（国道252号・国道291号交点）

歴史

安田地区は、平坦な水田地帯が広がる地域で、その地名は「稲が青々しく育つように」との願いを込めて名付けられたという説があります。江戸時代から明治にかけて安田村、明治期には田尻村と合併し、1955年に柏崎市の大字となりました。

安田駅は、信越本線の前身である北越鉄道が1897年に柏崎-北条間を開通させた当初には存在せず、2年後の1899年に新設されました。駅の設置場所は、地元住民が要望した鳥越集落からはやや離れた位置でしたが、これは地形上の理由によるものと考えられています。鉄道が開通するまで、安田と柏崎の間は乗合馬車が主な交通手段でした。

信越線の利用が活発になると、駅周辺には集落が形成されるようになりました。1923年、新潟県は鉄道駅と幹線道路を結ぶ道路として、曽地から安田駅に至る道路を県道曽地安田停車場線に認定しました。その後、この県道の大部分は新潟県道73号鯨波宮川線の一部となり、安田駅から国道252号・国道291号交点までの短い区間が、新潟県道116号安田停車場線として残されました。

地理

新潟県道116号安田停車場線は、以下の自治体を通過します。

新潟県柏崎市

接続する道路

（起点：柏崎市大字安田字寺田、安田駅前）
国道252号・国道291号（終点：柏崎市大字安田字寺田）

周辺施設

JR信越本線 安田駅
新潟産業大学附属高等学校

特記事項

ゼンリンデータコム提供の電子地図では、この県道は記載されていない場合があります（2011年11月27日現在）。

まとめ

新潟県道116号安田停車場線は、その短い距離からは想像できないほど、地域の歴史と鉄道の発展が深く関わっています。安田駅を訪れる際には、この短い県道にも目を向けて、その背景にある物語を感じてみてください。

参考文献

角川日本地名大辞典 編纂委員会『角川日本地名大辞典 15 新潟県』角川書店、1989年。ISBN 4-04-001150-3。
柏崎市史編さん委員会『柏崎市史 下巻 近現代編』柏崎市、1990年。
原田勝正『JR私鉄全線各駅停車6 中央・上信越590駅』小学館、1993年。

関連項目

* 新潟県の県道一覧

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