国道291号

国道291号の概要

国道291号（こくどう291ごう）は、群馬県前橋市から新潟県柏崎市に向かう一般国道で、その延長は約188kmに及びます。この道路は、谷川連峰の清水峠を越え、両県の美しい自然をつなぎます。国道291号の開通は1885年（明治18年）で、当時は国道8号として指定されていました。

歴史的背景

国道291号の通過区間には多くの歴史があります。1871年に大久保利通が清水峠を越える国道の開削を提案しました。その後、1885年には国道8号として開通し、1922年には県道に降格されました。しかし、1970年に再評価され、国道291号として再指定されました。1982年には群馬県前橋市から新潟県柏崎市までの現在のルートが確立し、以来多くの改良やバイパスの整備が進められています。

ルートの特徴

国道291号は、群馬県内では前橋市を起点に、利根郡みなかみ町までの途中で国道17号と重複します。月夜野を経て、谷川岳に向かう圏域では、特に険しい山岳地帯が広がり、清水峠付近は車両通行が困難な区間が存在します。この区間は、豪雪の影響もあり、荒廃が進んでいます。そのため、現在では登山者の通行も難しい状態にあります。

新潟県側では、国道291号は南魚沼市や魚沼市を経て、長岡市や小千谷市を通過し、柏崎市に至ります。この区間では、国道17号と重複しながら、関越自動車道や北陸自動車道と接続も行っています。

路線データ

国道291号は群馬県79.7km、新潟県107.9kmの総延長を持ち、そのうち37kmは国道17号と重複する区間です。未供用の区間はなく、実延長は150.7kmです。また、現道は149.2kmの幅員5.5m以上の改良済みの道路が73%を占めています。

通称とバイパス

国道291号は地域によって異なる通称を持ちます。群馬県側では「清水街道」、新潟県側では「越後闘牛街道」と呼ばれています。また、独自のバイパスも存在し、渋川バイパスや月夜野バイパス、坂戸バイパスなどが整備されています。これにより、交通の流れの円滑化が図られています。

渋川バイパス

渋川市にある渋川バイパスは、特に混雑していた国道17号のバイパスとして整備され、その後国道291号単独区間とされています。

月夜野バイパス

月夜野バイパスは、国道17号の混雑解消を目的として建設されたもので、交通量の多い地域での重要な役割を果たしています。

現在の状況

現在も国道291号は地域を結ぶ重要な交通路として利用されていますが、部分的には廃道状態となっている区間も存在します。特に清水峠を越える区間は自然に還ってしまっており、通行が非常に困難です。登山者はこの地域の自然を享受しつつも、安全に配慮しながら訪れることが求められています。

国道291号は、群馬と新潟を結ぶ美しい山岳道路で、その自然や歴史に触れる絶好の機会を提供しています。

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