新神戸電機

新神戸電機株式会社の概要

新神戸電機株式会社は、日立グループに属していた日本の企業で、東京都中央区に本社を置いていました。この会社は、エネルギー関連のさまざまな製品の開発・生産を行っており、特に鉛蓄電池やリチウムイオン電池に注力していました。しかし、2016年に親会社の日立化成に吸収され、解散に至りました。現在、新神戸電機株式会社の事業はエナジーウィズ株式会社として引き継がれています。

事業内容

新神戸電機の事業は主に蓄電デバイスに関連した製品で構成されていました。特に自動車や産業での使用が想定された鉛蓄電池、産業用リチウムイオン電池、さらにリチウムイオンキャパシタやコンデンサ製品などがラインナップに含まれていました。また、蓄電デバイスを用いた電源機器や乗用ゴルフカート、合成樹脂製品事業も手掛けていました。

同社の合成樹脂製品は、初期の天然樹脂製品事業に起源がありました。現在では自動車向けの高強度樹脂ギヤや、ハイブリッド車向けの複合電装成形品など多彩なラインアップに進化しています。新神戸電機の製品は、「コウベ」および「日立」ブランドとして市場に流通していましたが、社名には日立の名がなく、OEM供給品と誤解されることも多かったようです。

沿革

新神戸電機の歴史は1916年に遡ります。この年、日本燐寸社の直木政之介の子息である直木三郎と弟の柴田楠三が、大阪市北区に柴田蓄電池研究所を設立しました。このプロジェクトが鉛蓄電池の製造へとつながり、1917年には株式会社神戸電機製作所が設立されました。1943年には神戸電機製作所が日本蓄電池製造から分離・独立し、現在の新神戸電機株式会社が誕生しました。

その後、新神戸電機は数回の合併や事業再編を経て、日立化成グループの一員となります。2000年には世界初のハイブリッド自動車用リチウムイオン電池を発表し、名声を博しました。しかし、2016年に日立化成への吸収合併により、その歴史は幕を閉じました。

主な製品

同社の主要製品には、以下のものがあります。

• - 二次電池関連

- 自動車用鉛蓄電池（カーバッテリー）
- 産業用リチウムイオン電池

• - 電気機器関連

- 無停電電源装置や整流器など

• - 合成樹脂製品

- 高強度樹脂ギヤや複合電装成形品

• - コンデンサ関連

- アルミ電解コンデンサ、リチウムイオンキャパシタなど

企業の現状

現在、新神戸電機のリソースと事業はエナジーウィズ株式会社によって引き継がれ、エネルギー分野での革新に取り組んでいます。間接的にでも新神戸電機の歴史は現在の企業活動を形成する重要な要素であり続けているのです。

まとめ

新神戸電機株式会社は、その長い歴史と技術革新に貢献した企業であり、特に電池技術の発展において重要な役割を果たしてきました。合併後のエナジーウィズ株式会社は、今もその技術を基盤にした事業展開を行っていることからも、新神戸電機の影響が強く残っていることがわかります。

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