新納忠堯

新納忠堯（にいろ ただたか）

新納忠堯は、戦国時代末期から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、島津氏の家臣として知られています。父は同じく島津氏に仕えた新納忠元です。

生涯

1554年、新納忠元の長男として生まれた忠堯は、幼少の頃から武術に励み、父と共に数々の戦場を経験しました。1578年の耳川の戦いでは、父・忠元に従い勇猛果敢に戦い、その武名を轟かせました。その後も各地を転戦し、島津氏の勢力拡大に貢献しました。

1582年、島津氏は肥後国（現在の熊本県）の制圧を目指し、忠堯は父・忠元と共に肥後隈本に進出します。しかし、翌1583年、肥前国（現在の佐賀県・長崎県）の龍造寺氏との戦いにおいて、深江城攻めに参加した際、壮絶な戦いの末に戦死を遂げました。享年30歳という若さでした。

忠堯の死は、主君である島津氏16代当主・島津義久に深く悲しまれました。義久は忠堯の武勇と忠義を称え、その菩提を弔うために泉徳寺を菩提寺と定め、手厚く供養しました。

新納忠堯は、若くして戦場で散った悲劇の武将として、その名が歴史に刻まれています。彼の勇猛果敢な戦いぶりは、後世に語り継がれ、島津氏の歴史において重要な役割を果たした一人として、その存在は決して忘れられることはありません。

補足

新納忠堯の戦死した深江城の戦いは、島津氏と龍造寺氏の勢力争いが激化していた時期に行われました。この戦いで、島津軍は苦戦を強いられ、忠堯を含む多くの将兵が命を落としました。

忠堯の菩提寺である泉徳寺は、現在も鹿児島県内に存在しており、彼の霊を祀っています。島津氏の歴史に興味のある方は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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