新納忠武

新納忠武（にいろ ただたけ）

新納忠武は、室町時代後期から戦国時代にかけて活躍した武将で、新納氏の7代目当主です。大隅国志布志を領主としていました。父は新納忠明で、新納氏は代々大隅国で勢力を持っていた一族です。

略歴

忠武は、1494年に都城の北郷数久と共に島津忠明が治める梅北を攻撃し、これを打ち破り梅北を手中に収めました。この戦いによって、多くの神社仏閣が焼失したと伝えられています。この頃から忠武は、飫肥を拠点とする島津豊州家の島津忠朝と対立するようになります。しかし、島津宗家に従うことはありませんでした。

1506年、島津氏11代当主・島津忠昌が、反乱を起こした大隅高山城の肝付兼久を攻撃した際、忠武は兼久に援軍を送りました。これにより、島津忠昌は撤退を余儀なくされました。忠武のこのような行動は、島津宗家に対する反抗の意思を示すものでした。

忠武の時代、新納氏は周辺の豪族との争いを繰り返しながら、徐々に勢力を拡大していきました。特に、忠武とその子の忠勝の代には、その勢力が著しく拡大したとされています。

系譜

父：新納忠明（～1494） - 明応3年7月27日没。戒名は義円光忠
母：不詳
正室：北郷数久の娘
長男：忠勝（1491～1549） - 新納氏8代当主
長女：島津忠広の妻 - 島津豊州家4代当主に嫁ぐも、間もなく死去
側室：宇宿氏の娘
三男：忠郷（～1541） - 天文10年9月3日、山東で戦死。戒名は竹翁道松
生母不明
次男：久秋（忠安）（～1528） - 新納氏庶流の新納忠尊の次女を妻とし、その養嗣子となる。享禄元年5月、冷水で戦死
四男：時宗 - 早世


新納忠武は、戦国時代の激しい動乱の中で、自らの勢力を拡大した武将として知られています。島津宗家にも屈することなく、独自の路線を貫いたその姿勢は、多くの人々を魅了しました。彼の生涯は、戦国時代の武将の生き様を示す好例として、後世に語り継がれています。

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