新緑賞

新緑賞：岐阜の春の風物詩、地方競馬の注目重賞競走

新緑賞は、岐阜県地方競馬組合が笠松競馬場で開催する地方競馬の重賞競走です。正式名称は「中京スポーツ杯 新緑賞」で、東京スポーツ中部支社が優勝杯を提供しています。ダート1400mを舞台に、東海地方所属のサラブレッド系3歳馬たちが競い合う、春の風物詩と言えるレースです。

歴史と変遷

1974年に創設された新緑賞は、当初は4歳馬（現在の3歳馬）限定、1400mの距離で行われていました。その後、距離は1580m、1600mへと変更され、1996年には東海地区重賞格付け制度によりSPIIに格付けされました。近年では、名古屋競馬場の駿蹄賞の前哨戦として位置づけられ、多くの有力馬が出走しています。

2011年にはスタリオンシリーズ競走に指定され、「ダンスインザダーク賞」として、優勝馬の馬主に種牡馬の配合権利が贈られました。2018年には「中京スポーツ創刊50周年記念杯　新緑賞」として開催されるなど、歴史の中で様々な変化を遂げてきました。2024年からは、距離が再び1400mに戻るとともに、SPIIIへ格下げされ、ぎふ清流カップのトライアル競走となりました。

出走条件と賞金

2024年現在の出走条件は以下の通りです。

サラブレッド系3歳、東海所属。
笠松所属馬8頭以上、名古屋所属4頭以下。

負担重量は別定で、基本は56kg（牝馬2kg減）です。3歳時の重賞競走の勝利数に応じて、1kgまたは2kgの負担増となります。賞金は1着300万円を筆頭に、2着105万円、3着60万円、4着30万円、5着15万円、着外3万円と設定されています。副賞として、中京スポーツ新聞社賞が贈られます。また、2着以内の馬にはぎふ清流カップの優先出走権が付与されます。

その他の新緑賞

新緑賞という名称は、笠松競馬場だけでなく、中央競馬や他の地方競馬場でも使用されています。しかし、競走条件や距離、格付けはそれぞれ異なります。

中央競馬: 東京競馬場の芝2300mで行われる3歳（旧4歳）の1勝クラスの競走。
水沢・盛岡競馬場: ダート1600mで行われる4歳（旧5歳）以上の特別競走。
大井競馬場: ダート1600mまたは1800mで行われる3歳（旧4歳）以上の特別競走。
帯広競馬場・宇都宮競馬場: 過去に開催された記録があり、距離や条件は開催年によって異なります。

これらの競走との違いを理解することで、笠松競馬場で行われる新緑賞の独自性をより深く知ることができるでしょう。

まとめ

新緑賞は、地方競馬、特に東海地区の競馬ファンにとって、重要な意味を持つ重賞競走です。長い歴史と、時代とともに変化してきた競走条件、そして他の競馬場にはない独特の雰囲気は、このレースの魅力を高めています。今後も、岐阜の春の風物詩として、多くの競馬ファンを魅了し続けることでしょう。 今後の開催にも期待しましょう。

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