新能代風力発電所

新能代風力発電所は、秋田県能代市浅内にあるウィンドファームです。

概要

出力2,300kWの風車7基を備え、総出力は14,400kWです。2021年12月に名称が「新能代風力発電所」に変更されました。以前は「能代風力発電所」と呼ばれ、600kWの風力発電機24基が設置され、総出力は同じく14,400kWでした。年間発電量は能代市の戸数の約半数を賄えるほどです。グリーン電力証書システムに契約しており、発電された電力は日本自然エネルギーと東北電力に供給されています。

以前の能代風力発電所は、東北電力グループの東北発電工業株式会社、ユアテック、東北緑化環境保全株式会社の合同出資会社である東北自然エネルギー開発株式会社が運営する初の発電所として、2001年11月1日に運転を開始しました。発電機はドイツのエネルコン社製で、日立製作所を通じて能代港から輸入されました。羽根と発電機はドイツ製、タワーはポルトガル製です。風速2.5m/sから発電を開始し、13.5m/sで600kWの出力を得られます。それ以上の風速では、羽根の角度を調整して出力を600kWに維持し、風速が25m/sを超えると安全のために運転を停止していました。羽根の先端までの高さは68m、回転軸までの高さは46m、回転直径は44mでした。

しかし、2001年の運転開始から20年が経過し、設備の老朽化と故障の増加により稼働率が低下したため、建替えが決定され、2020年からリプレース工事が開始されました。従来の風車24基を7基に集約し、新設された風車は支柱の高さ78m、回転直径82mと大型化され、1基あたりの出力は2,300kWとなりました。この大型化により、旧設備よりも上空の風を受けやすくなり、ブレードの効率も向上し、従来比で約2割の効率向上が実現しました。総出力は14,400kWと変わりませんが、年間発電量は3,300万kW時から4,000万kW時へと増加しました。この建替え事業には約60億円が投じられており、10基以上の風力発電所の更新は、日本国内で初の事例とされています。

周辺施設

能代火力発電所
能代エナジアムパーク
能代港
風の松原
能代多目的実験場
能代港洋上風力発電所

新能代風力発電所は、能代市の再生可能エネルギー推進に大きく貢献しています。

もう一度検索