能代港

能代港（のしろこう）

能代港は、秋田県能代市に位置する港湾で、米代川の河口に開かれています。秋田県が港湾管理者となっており、重要港湾としての役割を担っています。特に、隣接する能代火力発電所との連携が重要です。

歴史

能代港は秋田県内でも最も古い歴史を持つ港の一つです。その起源は、658年に阿倍比羅夫が蝦夷征伐のために軍船を率いて渟代（能代の古称）に上陸したことに遡ります。また、『続日本紀』には、光仁天皇の時代に渤海の使節が多数の船で野代湊（能代湊）に到着した記録が残されています。この地は当時「賊地」とも呼ばれていました。

江戸時代に入ると、1611年に佐竹義宣が久保田藩北部の物資集積地として林木受勘定所を設置し、能代港は日本海における重要な港として北前船交易で賑わいました。明治時代には秋田杉の輸送拠点として大きく発展しましたが、河港としての宿命で土砂の堆積が進み、大型船の入港が困難になる時期もありました。

戦後、港の整備が進められ、1981年には重要港湾に、2006年にはリサイクルポートに指定されました。現在では、主に石炭の輸入が貨物取扱量の大きな割合を占めています。

近年

近年では、釣り人にも人気のスポットとなっており、県内外から多くの人が訪れます。

沿革

1922年（大正11年） - 指定港湾となる。
1974年（昭和49年） - 関税法上の開港に指定される。
1981年（昭和56年） - 重要港湾、エネルギー港湾に指定される。
1992年（平成4年）9月 - 能代港港湾緑地内に、はまなす展望台が竣工。
1993年（平成5年） - 能代火力発電所が完成。
2001年（平成13年） - 大森地区の多目的国際ターミナル13メーター岸壁が供用開始。
2006年（平成18年） - リサイクルポート（総合静脈物流拠点港）に指定。
2020年（令和2年）9月2日 - 秋田港・能代港・鹿島港・北九州港の４港が、「海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾」に初指定。洋上風力発電設備の基地港湾としての役割を担う。

施設

管理者: 秋田県
バース数: 6（うち2つは火力発電専用）
大森13メーター岸壁（40,000トン）
15,000トン岸壁（15,000トン）
中島1号岸壁（5,000トン）
中島1号岸壁（5,000トン）
能代火力60,000トン桟橋（60,000トン）
能代火力5,000トン桟橋（5,000トン)

周辺施設

風の松原
能代火力発電所
能代はまなす画廊
はまなす展望台

イベント

能代港まつり花火大会

関連項目

日本の港湾一覧#秋田県
秋田港
船川港
秋田港・能代港沖の洋上風力発電

外部リンク

美の国あきたネット 能代港の概要 - 秋田県
* 能代港の整備概要 - 国土交通省 東北地方整備局 港湾事務所

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