新舞子ビーチ

新舞子ビーチ

新舞子ビーチは、福島県いわき市平藤間に位置する海水浴場です。夏井海岸の中央部にあり、その美しい景観から「日本の白砂青松100選」にも選ばれています。名前の由来は、かつて兵庫県神戸市にあった舞子浜から来ています。周辺は磐城海岸県立自然公園に指定されており、自然豊かな環境も魅力です。

特徴

新舞子ビーチは、いわき市内に数多く存在する海水浴場の中でも比較的新しく、1995年に福島県初の人工ビーチとしてオープンしました。ビーチの砂は、本来は白色中粒砂ですが、外部から投入された花崗岩質の粗い砂も混ざっています。また、ソテツなどの植物が植えられており、南国のような雰囲気を醸し出しています。かつてはハマナスの自生地としても知られていましたが、現在はほとんど見られなくなってしまいました。

施設

約600台収容可能な無料駐車場、シャワー、更衣室などの施設が整備されており、若者から家族連れまで幅広い層に人気があります。海水浴シーズンは7月中旬から8月中旬頃までで、多くの海水浴客で賑わいます。2010年には約31万人が訪れ、そのうち約6万人が宿泊客でした。ビーチ周辺には宿泊施設も充実しており、観光拠点としても便利です。

歴史

新舞子ビーチは、1985年から傾斜護岸の建設が始まり、1995年には突堤が建設されました。当初から波が高いことが指摘され、海水浴場としての安全性に懸念の声もありましたが、1998年に水難死亡事故が発生しました。しかし、安全対策を徹底することで、翌年以降も海水浴場として指定されています。

また、1966年から2006年にかけて、ビーチの南側で汀線が約50m後退しました。これに対し、4基の離岸堤が建設された結果、砂の堆積が見られるようになりましたが、毎年多額の費用をかけて砂の除去を行う必要が生じています。海岸北部にはテトラポッドが並んでおり、産業技術総合研究所の研究者からは、かつての美しい景観が失われたと指摘されています。

東日本大震災の影響

2011年の東日本大震災では、遊歩道兼防波堤が被災し、背後の保安林もなぎ倒されるなどの被害を受けました。しかし、被災したクロマツ林は、市民の協力によって再生が進められています。

アクセス

車: 常磐自動車道いわき中央ICから約30分（約18km）
公共交通機関: JR常磐線いわき駅から西原行き路線バスに乗車し、「かんぽの宿いわき」で下車後、徒歩約15分

新舞子ビーチは、美しい自然と充実した施設、そして歴史的な背景を持つ魅力的なビーチです。いわき市を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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