新良幸人
新良 幸人（あら ゆきと）は、1967年12月16日生まれの日本の音楽家です。バンド「パーシャクラブ」の中心的なボーカリストであり、日本を代表する沖縄民謡の唄者として広く認知されています。所属事務所はARIZEです。
沖縄県石垣市白保に生まれた新良幸人は、11歳の頃から民謡家である父、新良幸永に師事し、八重山古典民謡の道に進みました。沖縄県立八重山高等学校を卒業しており、同校には後に著名な音楽家となるBEGINや大島保克が一学年下に在籍していました。
1985年には、高校生でありながら17歳という若さで八重山古典コンクール最高賞を受賞するという快挙を成し遂げました。この受賞は、彼の非凡な才能を早期に示唆するものでした。その後、進学を機に那覇市へと移り住み、現在も沖縄県那覇市を拠点として活動を続けています。
新良幸人の活動の中心は、自身の結成した音楽バンド「パーシャクラブ」でのボーカルおよび三線奏者としてのパフォーマンスです。曲によっては琉球笛も演奏し、その音楽性に深みを与えています。また、パーシャクラブのメンバーである仲宗根哲（通称サンデー）とは、二人組で唄、三線、太鼓によるシンプルながら力強いライブ活動も展開しています。さらに、宮古島出身のアーティスト、下地勇（現：下地イサム）と共に結成したユニット「SAKISHIMA meeting」でも全国的に精力的な活動を行っています。
2008年には、その音楽活動における功績が認められ、宮良長包音楽賞を受賞しました。
新良幸人が作詞を手がけた「ファムレウタ（子守唄）」は、彼の代表曲の一つとして知られています。この曲は1995年にTBSテレビの報道番組「筑紫哲也 NEWS23」のエンディングテーマに採用され、全国的な注目を集めました。また、2003年には同郷の歌手、夏川りみが自身のミニアルバム「ファムレウタ〜子守唄〜」でカバーしており、世代やジャンルを超えて愛される楽曲となっています。
新良幸人の歌声は、力強く男性的な響きを持ち、「沖縄ポップス界きっての二枚目声」と称されることもあります。その一方で、鋭い眼差しや、剃り上げた頭にピアス、サングラスといったクールな外見から、近寄りがたい印象を与えるかと思われがちですが、実際のライブステージでは全く異なる一面を見せます。
ライブでは、時に酒瓶を直接口にして酔いしれたり、意外にもコスプレ姿で登場したりと、観客を楽しませるユーモラスで親しみやすい「三枚目キャラ」を披露することもあります。若い頃に「音楽一本で生計を立てる」という決意をした際、その覚悟を自らの身体に刻み込むために、その場でピアスを開けたというエピソードは、彼の強い意志を物語っています。
ラジオの世界でも個性的なキャラクターを発揮しています。レギュラー出演するRBCiラジオの番組「ズミーファイユー」内のコーナー「スナック母子手帳」では、「ゆきママ」という架空のママに扮して登場します。この役になりきるために、「気分を出すため」という理由で、ラジオ収録にもかかわらず女装をして臨む徹底ぶりを見せています。
自身の音楽観について、故郷である八重山の民謡に関しては、「後世に絶やさないためではなく、単に良い歌だから歌い続けているだけだ」と語っており、純粋に音楽そのものへの愛情と、その価値への確信を持って活動していることがうかがえます。
新良幸人、またはパーシャクラブ名義などで多数のアルバムを発表しています。
アルバム
新良幸人PARSHA CLUB (Yuratic Music/PYP-001, 1994年7月1日) ※廃盤、再発あり
新良幸人PARSHA CLUB ver.1.02 (東芝EMI/TOCT-8746, 1995年1月25日) ※再発あり
新良幸人withサンデー『春夏秋ちょっと酔ｉｎｇ』 (酔ing/SW-001, 1995年4月10日)
PARSHA (東芝EMI/TOCT-9248, 1995年11月29日) ※再発あり
nanafa (東芝EMI/TOCT-9467, 1996年6月26日) ※再発あり
OKINAWA PARADISE RADIO (東芝EMI/TOCT-9905, 1997年11月7日)
nada nada (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0004, 2000年10月21日)
月夜浜 (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0006, 2001年10月25日) ※Acoustic Parsha 1st
ISLAND ILLUSION (新良幸人／金城盛長) (東芝EMI/TOCT-10926, 2003年9月3日)
月虹 (Blue Inc./ポニーキャニオン/MYCD-35006, 2003年11月19日) ※新良幸人 1st
夏花 (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0009, 2003年11月28日) ※Acoustic Parsha 2nd
PapiRu (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0010, 2009年6月24日)
浄夜 (新良幸人+サトウユウ子) (テイチクエンタテインメント/TECG-25053, 2011年10月21日)
THE BEST (SAKISHIMA meeting) (ARIZE/ariz-2013, 2013年7月18日) ※SAKISHIMA meeting 1st
Kana Gana (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0013, 2013年11月16日)
THE SILENCE OF SAKISHIMA (THE SAKISHIMA meeting) (ARIZE/ariz-2017, 2017年3月8日) ※THE SAKISHIMA meeting 2nd
EISA SELECTION (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0014, 2023年6月20日) ※パーシャクラブ 30th Anniversary
ライブ盤
Parsha Club Live Best - Batanchi - Adan Side (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0007, 2002年9月30日)
Parsha Club Live Best - Batanchi - Banshiloo Side (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0008, 2002年9月30日)
ライブDVD
海の彼方 (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0012, 2010年8月31日)
パーシャクラブ
BEGIN
大島保克
下地イサム
加藤登紀子
夏川りみ
来歴
沖縄県石垣市白保に生まれた新良幸人は、11歳の頃から民謡家である父、新良幸永に師事し、八重山古典民謡の道に進みました。沖縄県立八重山高等学校を卒業しており、同校には後に著名な音楽家となるBEGINや大島保克が一学年下に在籍していました。
1985年には、高校生でありながら17歳という若さで八重山古典コンクール最高賞を受賞するという快挙を成し遂げました。この受賞は、彼の非凡な才能を早期に示唆するものでした。その後、進学を機に那覇市へと移り住み、現在も沖縄県那覇市を拠点として活動を続けています。
新良幸人の活動の中心は、自身の結成した音楽バンド「パーシャクラブ」でのボーカルおよび三線奏者としてのパフォーマンスです。曲によっては琉球笛も演奏し、その音楽性に深みを与えています。また、パーシャクラブのメンバーである仲宗根哲（通称サンデー）とは、二人組で唄、三線、太鼓によるシンプルながら力強いライブ活動も展開しています。さらに、宮古島出身のアーティスト、下地勇（現：下地イサム）と共に結成したユニット「SAKISHIMA meeting」でも全国的に精力的な活動を行っています。
受賞・代表曲
2008年には、その音楽活動における功績が認められ、宮良長包音楽賞を受賞しました。
新良幸人が作詞を手がけた「ファムレウタ（子守唄）」は、彼の代表曲の一つとして知られています。この曲は1995年にTBSテレビの報道番組「筑紫哲也 NEWS23」のエンディングテーマに採用され、全国的な注目を集めました。また、2003年には同郷の歌手、夏川りみが自身のミニアルバム「ファムレウタ〜子守唄〜」でカバーしており、世代やジャンルを超えて愛される楽曲となっています。
人物
新良幸人の歌声は、力強く男性的な響きを持ち、「沖縄ポップス界きっての二枚目声」と称されることもあります。その一方で、鋭い眼差しや、剃り上げた頭にピアス、サングラスといったクールな外見から、近寄りがたい印象を与えるかと思われがちですが、実際のライブステージでは全く異なる一面を見せます。
ライブでは、時に酒瓶を直接口にして酔いしれたり、意外にもコスプレ姿で登場したりと、観客を楽しませるユーモラスで親しみやすい「三枚目キャラ」を披露することもあります。若い頃に「音楽一本で生計を立てる」という決意をした際、その覚悟を自らの身体に刻み込むために、その場でピアスを開けたというエピソードは、彼の強い意志を物語っています。
ラジオの世界でも個性的なキャラクターを発揮しています。レギュラー出演するRBCiラジオの番組「ズミーファイユー」内のコーナー「スナック母子手帳」では、「ゆきママ」という架空のママに扮して登場します。この役になりきるために、「気分を出すため」という理由で、ラジオ収録にもかかわらず女装をして臨む徹底ぶりを見せています。
自身の音楽観について、故郷である八重山の民謡に関しては、「後世に絶やさないためではなく、単に良い歌だから歌い続けているだけだ」と語っており、純粋に音楽そのものへの愛情と、その価値への確信を持って活動していることがうかがえます。
作品
新良幸人、またはパーシャクラブ名義などで多数のアルバムを発表しています。
アルバム
新良幸人PARSHA CLUB (Yuratic Music/PYP-001, 1994年7月1日) ※廃盤、再発あり
新良幸人PARSHA CLUB ver.1.02 (東芝EMI/TOCT-8746, 1995年1月25日) ※再発あり
新良幸人withサンデー『春夏秋ちょっと酔ｉｎｇ』 (酔ing/SW-001, 1995年4月10日)
PARSHA (東芝EMI/TOCT-9248, 1995年11月29日) ※再発あり
nanafa (東芝EMI/TOCT-9467, 1996年6月26日) ※再発あり
OKINAWA PARADISE RADIO (東芝EMI/TOCT-9905, 1997年11月7日)
nada nada (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0004, 2000年10月21日)
月夜浜 (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0006, 2001年10月25日) ※Acoustic Parsha 1st
ISLAND ILLUSION (新良幸人／金城盛長) (東芝EMI/TOCT-10926, 2003年9月3日)
月虹 (Blue Inc./ポニーキャニオン/MYCD-35006, 2003年11月19日) ※新良幸人 1st
夏花 (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0009, 2003年11月28日) ※Acoustic Parsha 2nd
PapiRu (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0010, 2009年6月24日)
浄夜 (新良幸人+サトウユウ子) (テイチクエンタテインメント/TECG-25053, 2011年10月21日)
THE BEST (SAKISHIMA meeting) (ARIZE/ariz-2013, 2013年7月18日) ※SAKISHIMA meeting 1st
Kana Gana (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0013, 2013年11月16日)
THE SILENCE OF SAKISHIMA (THE SAKISHIMA meeting) (ARIZE/ariz-2017, 2017年3月8日) ※THE SAKISHIMA meeting 2nd
EISA SELECTION (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0014, 2023年6月20日) ※パーシャクラブ 30th Anniversary
ライブ盤
Parsha Club Live Best - Batanchi - Adan Side (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0007, 2002年9月30日)
Parsha Club Live Best - Batanchi - Banshiloo Side (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0008, 2002年9月30日)
ライブDVD
海の彼方 (オフィス・パーシャ/PAO MUSIC COMPANY/OPMC-0012, 2010年8月31日)
関連項目
パーシャクラブ
BEGIN
大島保克
下地イサム
加藤登紀子
夏川りみ
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