新雄別駅

新雄別駅の概要

新雄別駅（しんゆうべつえき）は、かつて北海道釧路市阿寒町布伏内に位置していた雄別鉄道の駅であり、その運営は雄別本線において行われていました。この駅は、同線の廃止に伴い、駅としての役割を終えたため、現在は廃駅として位置づけられています。

歴史の背景

新雄別駅の開業は1947年10月に遡ります。当時、舌辛川の対岸には大規模な炭鉱住宅が建設されており、これを利用するために古潭駅から通勤列車が運行を始めました。しかし、古潭駅から新雄別駅までの距離は約1キロメートルもあるため、利用者にとって非常に不便でした。これを解消するために、仮乗降場が設置されました。

1953年、仮乗降場は正式な駅として開業しましたが、駅舎は存在せず、実質的には無人駅の形態が取られていました。また、地元住民からは親しみを持って「中間駅」と呼ばれていました。

しかし、1980年代に入ると、駅の利用者は徐々に減少し、1970年4月16日には路線全体が廃止となり、新雄別駅もその役割を終えました。

駅構造

新雄別駅には、カーブ状の島式ホームが1面2線分存在しました。山側（東側）が本線、舌辛川側（西側）にはかつて貨物線が通っていましたが、実際の運用では片側のみ使用される形でした。1960年代に入ると、貨物線は撤去され、単式ホームの1面1線となる大幅な変更が行われました。また、利用者のための待合室も設置され、利用者に配慮した施設となっていました。

駅周辺の環境

新雄別駅の周辺には、かつて対岸の炭鉱住宅地を結ぶための中心道路があり、ここに橋が掛けられていました。この橋は「かよい橋」と呼ばれ、幅4メートル、長さ68メートルの構造でした。しかし、現在ではこの橋も撤去されており、当時の面影を残しているものはほとんどありません。

隣接する駅

新雄別駅の隣の駅は、雄別本線に位置する古潭駅と真澄町駅です。これらの駅との関係性からも、新雄別駅は地域鉄道網における重要な役割を果たしていました。

参考文献

新雄別駅についての詳しい情報は、『雄別炭礦鉄道 50年の軌跡』（著者：大谷正春）などの文献に記載されています。また、新雄別駅は日本の廃駅リストに掲載されており、その歴史を振り返ることができます。

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