古潭駅

古潭駅について

古潭駅（こたんえき）は、かつて北海道釧路市阿寒町布伏内に存在した雄別鉄道の駅です。この駅は、同鉄道の雄別本線に属し、残念ながらその路線が廃止されたことで、現在は廃駅となっています。

駅の概要

古潭駅は周囲の集落に利便性を提供するために、路線開業からわずか半年後の1923年に設立されました。当初は簡易駅として運営されていましたが、その後は一般駅に昇格しました。駅の構内には、富士製紙向けの木材を搬出するための貨物駅も設けられており、当時は広範囲にわたる木材の輸送が行われていました。

第二次世界大戦後には、雄別炭鉱で働く労働者の社宅が増加し、通勤を目的とする利用者が増えました。また、阿寒高校の最寄り駅として学生たちも多く利用していました。現在は廃駅ですが、旧駅前には布伏内郵便局が存在しており、ここでは蒸気機関車と選炭場の風景印を使った郵便物の取り扱いが行われています。

歴史の流れ

• - 1923年（大正12年）6月14日: 北海炭礦鉄道の停留所（旅客駅）として開業。
• - 1926年（大正15年）12月25日: 構内に布伏内仮貨物駅が設置され、富士製紙釧路工場へ原木が運ばれる。
• - 1936年: 当駅の西方に馬車鉄道が敷設され、栄炭砿からの運炭が行われた。
• - 1939年（昭和14年）4月7日: 一般駅に昇格。
• - 1970年（昭和45年）4月16日: 雄別鉄道が廃止され、古潭駅も廃駅となった。

駅構造について

古潭駅の構造は、1936年頃までは東側に駅舎が位置し、単式ホーム1面1線と2本の貨物線が設けられていました。しかし、後に駅舎が西側に移転され、島式ホーム1面2線を有する形に改築されました。この改築後は、駅舎からホームまでは複数の線路を横切る構内踏切を介してつながっていました。

周辺環境と遺産

古潭駅の周辺には、当時の生活や産業の跡が見られます。廃駅となった現在でも、地域住民にとって重要な記憶と役割を持つこの場所は、地域の歴史を語り継ぐ存在です。この地を訪れることで、かつての賑わいを感じることができるかもしれません。古潭駅は、北海道の鉄道史や地域の発展において重要な地点でした。

廃駅としての静けさの中にも、古潭駅の歴史と地域との結びつきを感じることができるのではないでしょうか。

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